しぐさ研究講座

 

はじめに

昔のCAたちは、先輩から、

「お客様の背を見てサービスしろ」

と教えられていました。なにか用があるとき、お客様はすぐにコールボタンを押さず、近くにCAがいないか探します。これをいち早く察知して、お客様のところに赴くことができるようになれば、一人前だと教育されました。

人は無意識のうちに、いろいろなしぐさをしています。ものごとがうまくいかない時は、肩を落とします。うまくいっている時は、胸を張っています。恋をしている女性は、瞳が輝いています。立ち話をしている男女を見れば、立っているお互いの位置関係で、恋人同士なのか、ただの友人同士なのかが判ります。また、さりげないしぐさの中に、女性らしさを感じさせる人もいれば、そうでない人もいます。

この講座は、人間ウォッチングをしながら、サービスや職場の人間関係に役立つ知識を勉強していきます。

 


 

手のつなぎ方 = 二人の親密度が判る

皆さんは、彼と、腕を組んで歩きますか。それとも、手をつないで歩きますか。知り合った始めの頃はどうでしたか。 街を歩くカップルの手のつなぎ方を見ると、

女性が男性の腕に手をかけているカップル
手をつないでいるカップル 
指と指を絡ませているカップル
何もしていないカップル

とさまざまです。その他にも、男性が女性の腰に腕を回しているというのもあります。最近では、女性の方が積極的に男性に接触している姿も見られます。身体接触は、お互いの親密度を増すために、欠かせない行為です。

つき合い始めたばかりの男女は、街を歩くとき、相手に触れてよいものか迷っています。そのため、初めの頃は、肩と肩が触れ合う程度です。

お互いにもう少し親しくなると、腕を組み始めます。この段階では、まだ親密というほどではありません。腕を組むことに慣れてくると、腕組みだけでは、物足りないように感じ始めます。好意から愛に移行する時期です。愛の確認ができ、肉体的にも親密になると、お互いの関係が、緊張状態から安定状態に移ります。この段階になると、二人は、指と指を絡ませて歩くようになります。

二人の接触部分が、初めは肩、そして腕、さらに手、というように、親密度が増すにつれて、腕から手の先の方に移っていきます。最後は、指になります。ここまでくれば、あとは結婚を待つばかりです。

―ハイ、そこまでですー

結婚すると、もう手をつながなくなってしまいます。触れていなくても、相手は、もう逃げることがないからかもしれません。もったいない!

一流ヘッドウェイターやレストランの案内係は、二人の接触度をさりげなく観察します。そして、このカップルの場合は、どの席が最適かを考え、テーブルに案内しています。

 


 

ワインバーの二人

ワインバーのカウンターにカップルが座って話しています。二人は足を組んでいます。組んだ足がどちらの方向に向いているかを観察してください。お互いに内側、つまり相手の方に向けて組んでいるのは、お互いに好意を抱いている間柄と言えます。無意識のうちに、二人の間の空間を囲い、第三者がその空間に入ってこないようにしています。

彼の方は内側に組んでいるのに、彼女は外側に組んでいる。もう判るとおり、彼は彼女に気があるが、彼女の方は、まだ、そこまで行っていない状態です。

人によって利き足が違うこともあり、たまたまの場合もありますが、無意識の行動に、本心が出ていることが多くあります。

立ち話をしているカップルの場合も、同じことが言えます。やはり、二人の間の空間に、他人に入られないように立っています。

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