異文化編
外国人、特に欧米人と接するときに、注意しなくてはならないエチケットを知っておいてください。
相手に触れない
ロンドンン基地CAが、飛び始めて、最初に驚くことは、機内で邦人CAに、後ろから肩や背中を触れられることです。「ジェニー、ちょっとこれやって」と言いながら、肩をたたきます。
ちょっとでも他人に触れたら、「Excuse me!」という社会から来た彼女たちにとって、たとえ同性からでも、他人に身体を触れられるのは、たまらなくイヤなことだと話していました。自分と他人との間に、つねに一定の安全空間を確保しようとする民族にとって、他人に触れるのは、タブーだと考えておいて間違いはありません。
相手の所有物に触れない
西洋の美術館では、絵画は、むき出しのままで飾っています。ところが、日本では、来館者の手に届くところに飾ってある絵画は、たいていガラスで覆っています。絵画館にある彫刻は、手の脂がべっとりついてしまうそうです。
このように、日本人は、なんでもちょっと触れてみないと気がすまないところがあります。ライターであれ、ペンであれ、ハンドバッグであれ、ちょっとしたいい物を見ると、他人のものであれ、「すてきなバッグね」と言いながら、すぐ触ろうとします。これをされると、西洋人は不愉快な気持になります。西洋人は、他人のものをやたらと触りません。どうしても触りたいときには、相手の許可をとってからにします。
服は第2の肌
他人の所有物をやたらと触らないのが、西洋でのエチケットです。これに似たことで、他人の服にも、やたらと触れるのもエチケットに反します。これは、西洋人は、服は第2の肌と考えているからです。
ワイシャツは肌着
日本人男性が気をつけなくていけないことに、ワイシャツ姿があります。日本は、年間の半分以上が、暑いもしくは温かい気候の国ですから、ワイシャツ姿をよく見かけます。もちろん、欧米人も、暑い時はワイシャツ姿になるときもあります。
ただし、欧米では、公式の場所や夜の会合などで、ワイシャツ姿になることはほとんどありません。それは、ワイシャツは肌着と同じと考えているからです。そのため、暑くてやむを得ずジャケットを脱ぐような場合は、相手に対して、「Excuse me.」の一言が必要になります。
他人を指差す
他人を指差すのは、日本でも礼儀に反する行為です。欧米では、日本以上に、他人に指差されることを嫌います。もしかしたら、指差すしぐさとピストルを構えるしぐさが似ているからかもしれません。親指を立て、人差し指を相手に向けるのが、ピストルを構え相手を狙うしぐさだからです