機内アナウンス(PA) 英語発音講座

 

PA雑学

「間」のとり方

「間」をとらずに、先へ進んでいく人がいます。「間」をうまくとらないと、聞いている側はついて行けなくなります。文書作成講座では、読み手が呼吸を楽にできるように、しっかり句読点を入れることを学びました。PAも同じです。聞いている側の呼吸に合っているPAは、聞きやすいPAです。

そこで「間」が必要になります。「間」とは、聞き手に一息入れさせたり、相槌を入れさせることを言います。たとえば、

「皆さん、おはようございます。今日も〇〇航空を・・・」

この例では、「おはようございます」と聞いて、お客様も、口にこそ出しませんが、心の中では、「おはよう」と言っています。それを言わせる一瞬が「間」なのです。

PAをしていると、お客様の何人かは、うなずきながら聞いています。うなずきが終わったら、次の文章に入ります。この「うなづき」が、「間」の長さの目安です。PA Handbookを読んでいては、お客様のうなずきが分かりません。

 


 

PAは情報伝達

「情報」の「情」とは、皆さんが持っている「聞き手に対する思い」です。また、「報」とは、皆さんの思いを「報いる」つまり「伝える」ことを意味します。PAを行なうときは、是非、皆さんの情をお客様に伝えてください。時として、PAがうるさいと言われることがあります。その背景には、お客様が知りたがっていることと違う内容をアナウンスしているときに起きます。

出発が遅れれば、お客様はなぜ遅れているのか心配になります。もしかしたら、飛行機の調子がわるいのではないかと不安に思っています。なぜ遅れているのかを伝えなければ、ますます不安になります。不安はいずれパニックを引き起こすことになります。パニックが起きる原因は情報不足からです。修理が必要なら、その事実を伝えます。

羽田や成田に遅れて到着することになりました。何人かのお客様は、最終電車のことを心配しているかもしれません。到着前に、モノレール、京急・京成、JRなどの最終出発時間を知らせてあげます。まだ帰りの交通手段があることが分かれば、お客様は気を揉むこともなくなります。それ以上に、皆さんのちょっとした気遣いが、旅のよい締めくくりになることでしょう。

 


 

2度言いはしない

成田への通勤で利用していたJRで、駅名を何度も繰り返して言う車掌さんがいました。総武線快速は、新小岩駅の次が市川駅です。新小岩を出るとすぐに、「次は市川、市川」、そして途中でも、「次は市川、市川」と言い、市川に近づくと、「まもなく市川、市川」と言います。お客さんは、合計6回「市川駅」の名前を聞かされます。本人は親切のつもりで言っているかもしれませんが、お客にとっては、騒音であり、迷惑アナウンスと言った方がよいくらいです。騒音にならないよう気をつけている車掌さんは、せいぜい前の駅を出発して「次は市川」と言い、到着前に「まもなく市川」とせいぜい次の駅名を言うのは2回くらいにしています。

機内アナウンスについても、同じことが言えます。例えば、Welcome PAで、飛行時間を案内するとき、
 「本日、パリまでの飛行時間は12時間30分、12時間30分です」
と繰り返す先任客室乗務員がいます。2度言いする人は、クセになっていますので、ほかのPAでも同じことをします。繰り返さずに、飛行時間の数字をゆっくりと1回だけアナウンスします。

 


 

同じ内容の繰り返し

同じ内容を、何度も何度も聞かされるのも、うんざりするものです。国内線では、「携帯電話の電源Off」関係では、お客さんは出発待合室で言われ、搭乗開始まもなくに機内で言われ、ボーディング中ごろに再度言われ、そしてWelcome PAでまた言われ、Safety Demonstrationビデオによるアナウンスでも言われます。最初に搭乗したお客様は、ヘタすると、合計5回同じ内容のことを聞かされます。それに加え、「荷物持ちこみ」「機内禁煙」についても、何度も聞かされます。

規定以上の荷物の持ち込みはなく、携帯電話も所持せず、たばこも吸わない旅客にとって、これらのアナウンスは、「騒音以外のなにものでもない」ことを肝に銘じておく必要があります。この点を認識した上で、メリハリをつけてアナウンスをするとよいでしょう。

 


 

英語PAはゆっくり

発音もしっかりしていないのに、カッコつけてペラペラと英語PAをする人がいます。よく聞くと、何を言っているのか分からないことがあります。私たちは、英語についてはネィティブスピーカーではありません。また、聞いているお客様も、英語圏の人だけとは限りません。

英語圏以外の外国人でも聞き取れるようなPAをすることが大切です。、ゆっくりとしたスピードで、ひとつひとつの単語を丁寧に発音します。

 


 

和製英語に注意

日本からヨーロッパに向う便は、シベリアを抜け、モスクワの北側を通過すると、やがてバルト海に出ます。そしてやや南下しながらパリやロンドンや他の都市に向います。バルト海に出ると、チーフパーサーがバルト海に出たことをアナウンスることがあります。筆者もよくアナウンスしました。そして、「バルト海」だから、そのままつい「Balt Sea」とアナウンスしてしまいます。英語では、「Baltic Sea」とアナウンスしなければならないのに・・・。

アナウンス以外でも、機内ではいろいろな和製英語が飛び交っています。機内エアコン(Air Coditioner)、旅客苦情を「クレーム」と言うことが多いですが、本来はComplainです。Claimは、「要求する」「主張する」「申告する」の意味になります。タレントにもらうサインは"Autograph"で、E/Dカードへのサイン(署名)は"Signature"です。「スタイルがよい」は服装そのものや服装の着こなし、髪のスタイルを指すときに使います。体型がよいというときは"Figure"を使い、"Style"を使いません。スマート(Smart)の意味は、頭がよい、賢いというときに使います。やはり体型がスマートというときは"Slim"となります。マンツーマンは、英語では"One-On-One"、"One-To-One"です。ホッチキスは"Stapler"です。

 


 

その「こころ」は!

cockは男性の性器を表す隠語。そして、Burnは「ほてる、赤くなる、燃え立つ」の意味。だから「ck」をはっきり発音する訳にはいかないのです!

 


 

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