キャビンアテンダント・フライトアテンダントのための
≪エチケット・マナー講座≫
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キャビンアテンダントのエチケット・マナー  レストラン編

 
食事のオーダー
以前に放映されたTVドラマ「スチュワーデス刑事」の1シーンに、ダラスに駐在している商社マンから、ディナーに招待される場面がありました。ウェイターが、オーダーを受けるため、そばで待っているにもかかわらず、何を食べようかと、ワイワイやっていると、その商社マンが、

  『ウェイターが待っているのに、まだ食事のChoiceが決まっていないなんて、
   君たちは、日々サービスを行っているのに、サービスを受けるマナーが見
      えなくなっている』

と言いながら、ウェイターに、もう少し時間がかかるから向こうで待つよう、指示していました。テレビのシーンで、ずばり痛いところを衝かれました。自分たちの話題で盛り上がり、まわりが見えなくなってしまうことがよくあります。

 
メニューに値段がない

一定レベル以上のレストランでは、ご婦人や招待客へ配るメニューには、料理の値段が記載されていません。高級レストランでは、通常、割り勘で支払いすることはありません。ホスト側もしくは招待側が支払いをします。値段を記載しないメニューを配るのは、招待された側に、料理の値段を気にせずに選択してもらうためです。

もし、あなたがレストランに招待され、そこで値段がついていないメニューを差し出されたら、そのレストランはかなり高級だと思って間違いありません。


 
静かなレストラン
 

ベテランチーフパーサーで食通の福嶋さんは、ヨーロッパStay中、ヨーロッパの雰囲気を味わうのが好きで、ちゃんとしたレストランに、CAたちをよく連れていきます。ところが、彼に言わせると、4人以上は連れていかないそうです。なぜなら、人数が多くなると、食事中うるさくなり、まわりの客に、迷惑がかかってしまうからだそうです。

ヨーロッパのレストラン(not大衆食堂)では、しずかな雰囲気を大切にしています。それは、レストランが、大人の男と女が楽しむ場所という位置付けがなされているからです。レストラン側も、静かな雰囲気を保つため、椅子の配列に注意したり、音を吸収する室内づくりをしたり、努力しています。

壁を背に、カップルが並んで座っている光景を見ます。並んで座ると、向かい合って座るのより、話し声が小さくなります。壁際以外のテーブルは、カップル用には、正方形のテーブルが用意されています。ウェイターは、このテーブルにカップルを案内するときは、向かい合ってではなく、90度の位置に座れるように椅子を引きます。これも、静かな雰囲気を保つための知恵です。


 
親密の位置

レストラン側が、着席位置にこだわるのに、もう一つ理由があります。心理学に、『近接空間学』(プロクシミックス)についての研究があります。人間同士が親密さを感じるのは、相手と身体的接触ができる距離です。向かい合っての着席では、手を伸ばさなければ、相手に触れることができません。並んで座る、あるいは、90度の位置に座る、というのはお互いの身体的接触が可能な位置です。また、「ささやき」ができる距離です。

レストランは、男性と女性が親密になれるよう、常に配慮を怠りません。怠れば、大人の男と女たちは、親密になれる別のレストランに行ってしまいます。


 
一流レストラン

このレストランは、一流なのか、二流なのか、評価ポイントの一つに、レストラン内の「照明」があります。どの程度の照度がよいかというと、女性が、魅力的に見える程度の明るさ(暗さ)が、よいと言われています。明るすぎてもよくありません。あらが見えてしまいます。暗すぎてもよくありません。暗すぎると、せっかく魅力的にして来ているのに、よく見えません。

リッツは、レストランのテーブルの照明に細心の配慮を行い、工夫を凝らした間接照明によって、女性の顔立ちを美しくみせるようにした。婦人たちはこの心遣いに敏感に反応し、サボイ・レストランの常連となった。女性を輝くばかりに美しく見せることが、レストラン業成功の鍵のひとつなのである。

オーギュスト・エスコフィェ著 「エスコフィェの自伝」より

ミッシュランの評価でも、「照度」を評価項目にあげています。この考えを、最初に取り入れ、確立したのが、当時、サボイ・ホテルの支配人をしていたセザール・リッツです。彼は、婦人客の顔色やドレスの色を引き立てるために、あんず色がかったピンク色(Apricot Peach)の照明が、最もよいことを発見し採用しました。また、少し暗めの明るさは、瞳孔を開かせるため、女性の目がきれいに見える効果もあります。


 
美しく食べる

女性が、美しい姿勢で食事をしている姿は、魅力的です。ところが、食事中、肘をついている人やテーブル上に腕を無造作に置いている人がいます。いずれの場合も、魅力的な姿ではありません。

食事中、足を組むのもよくないしぐさです。足を組むと背筋がピシッとしません。傍から見ても、姿勢が悪く見えます。


 
手は見せておく

ナイフやフォークを使う用がないといって、手を膝の上に置きっぱなしにしておくのもよくない、という話もあります。その昔、館などでの晩餐会のテーブルには、大きなテーブルクロスが敷かれていました。このような晩餐会では、招待した側もされた側も、夫婦は向かい合って座ります。ホストの横には、招待された側の夫人が座り、ホステス役の夫人の横には、男性が座ります。招待客が多ければ、男女交互に座っていきます。ところが、テーブルクロスで隠れているので、コソコソよからぬことをしていることがよくありました。このようなことから、お互い、手首を見せておくことが、余計な疑惑を避けるための生活の知恵になりました。

また、暗殺が横行した時代では、テーブルの下に武器を隠し持っているという疑いを持たれないよう、両手はテーブル上の見えるところを出しておく習慣ができたという説もあります。


 
ナプキンでごちそうさま

デザートコースやコーヒーのときにナプキンをはずしてしまう人がいます。ナプキンは食事が終わって席を立つときに戻します。ナプキンは軽く折りたたみ,テーブルに戻します。このとき、キチンと折りたたんで、食事が始まる前の状態に戻す人がいますが、これはしないでください。フランスの言い伝えに、
 「食後にキチンと折りたたまれたナプキンは、食事がまずかった」
というのがあります。 一方、軽くたたんだナプキンは、
 「料理は大変おいしかった。私が使ったものです。洗濯に出してください。ごちそ

     うさま」
という意味になります。

 
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