仕事と健康・家庭講座

 

育児と家庭

 

初めての育児

 

育児は4才くらいまでが勝負

人の性格は、だいたい4才くらいまでに決まると言われています。この時期に、親からの愛情をたっぷり受けて育った子、そうでない子では、成長するとともにその性格が違ってきます。

赤ちゃんには、それぞれの時期に、必要な快感を得させることが大切です。子育てには、下記のような大切な時期があります。これらの時期は大きく3つに分けられ、フロイト心理学では次のように呼んでいます。

口唇期…唇で快感を味わう時期
肛門期…肛門で快感を味わう時期
男根期…無意識に性差を感じ始める時期

大人でも、唇、肛門、性器は、性的快感を得るところです。赤ちゃんもお乳を吸うこと、排泄をすることによって快感を味わっています。もう少し大きくなると、男の子はおチンチンをいじるようになりますし、女の子は自分には何か足りないと感じるようになります。

 


口唇期

 

たとえば、赤ちゃんは、まず乳を飲みます。この行為は、お腹を満たすだけではなく、吸うことによって、口や唇の粘膜に刺激が与えられ快感を得る時期なのです。少し経つと、今度は、噛むようになります。歯が出始めるころになると、ムズムズするので噛むのですが、同時に、噛むことによる快感を味わっています。

ところが、母親が、忙しかったり、疲れていたりして、授乳が充分行われなければ、赤ちゃんは充分快感を味わえません。

 


肛門期

 

お腹がいっぱいになれば、今度は、排泄です。排泄も快感の一種です。たまっていたものを、排泄をするのは気持ちがよいものです。

せっかく、排泄で気持ちがよかったのに、いつまでもおしめを替えてもらえなくては、お尻が気持ち悪くてしょうがありません。

もう少し、大きくなると、トイレを一人でできるようになります。そのとき、時間をせかされたり、トイレを無理強いされたりすると、ゆったりとした気分で排泄できなくなります。それが続くと、トイレのたびに緊張を強いられ、排泄の気持ちよさを味わえなくなってしまいます。

 


男根期

 

女の子がお父さんと一緒に風呂に入ると、お父さんにはおチンチンがあるのに、自分にはないと、無意識のうちに感じ始めます。お母さんにはないけど、僕にはおチンチンがあると分かり始めます。男の子はおチンチンに興味を持ち始めます。また、女の子は自分もおチンチンが欲しいと、これも無意識に思い始めます。

この時期、特に、女の子は自分にないものに対するコンプレックスがでてきます。女の子はお人形が大好きですが、それは、自分にない男根の代償の意味があるからです。この頃になると、子供たちがお医者さんゴッコを始めます。これは、お互いの性差を確認しているようなところがあります。

 


性格形成への影響

 

男根期は、だいたい6才くらいで終ります。それからしばらくの間、快感を味わう時期が収まり、潜在期に入ります。そして、11才くらいになると、思春期が始まり、「性器愛期」に移ります。そして、おとなの性愛へと発展していきます。

男根期までの間に、赤ちゃんが持つ無意識の願望が抑制されて扱われると、大人になってから次のような性格になると言われています。

たとえば、授乳が充分行われなかったり、離乳が早期に終ったり、授乳が乱暴に扱われたりで、吸う要求が満足させられないと、人生に対する態度が悲観的になる傾向にあります。また、他人への依存心が強く、他人からの愛情を求め、人を愛することより、愛されることのみを望む性格になることが多いといわれています。

一方、授乳が充分行われ、吸う欲求が満たされて育つと、人生に対する態度が楽観的になり、物惜しみをしない、おうような性格となります。

それでは、肛門期ではどうでしょう。この時期は、二つに分かれます、最初は、排便する喜びや清潔感を感じる時期です。その後、親のいいつけに反して、貴重品(排泄物)を貯めこもうとする時期になります。これらの時期に、トイレに関して、ほどよいしつけができると、きちょうめん、きれい好き、秩序や規則を重んじる、責任感がつよい性格が形成されます。排泄物を貯めこむ時期に、あまりしつけが厳しいと、倹約好き、けちんぼうなどになる傾向があります。

この肛門期に、排泄の喜びを味わえないで育つと、強情、かんしゃくもち、わがまま、復讐心などの性格が形成されると言われています。

「愛の心理学」 白石浩一著より

 


キャビンクルーと育児

 

キャビンクルーの仕事をしながらの育児は、本当に大変です。いくら疲れて帰って来ようと、時差ボケであろうと、赤ちゃんは待ってくれません。

しかしながら、生まれてから3、4才までの時期に、どのように扱われたかによって、その子の将来の人格形成に大きな影響が出ます。ママさんCAが、赤ちゃんに接する時間は、一般の母親に比べ少ないと言えます。たとえ、疲れていても、できる限り赤ちゃんの要望をかなえるようにします。また、留守の間、面倒をみてくれる方たちにも、これらのことを充分行ってくれるよう普段から話しておくとよいでしょう。

 


接触の大切さ

 

どうしようもなくお腹が痛くて、病院に行くと、ぬくもりある手で、先生がお腹あたりを触ってくれます。そして、「大丈夫ですよ」なんて言われたら、翌日には、もう痛みがなくなっていることがあります。

ヒザ小僧をすりむいて、泣きながら帰ってきた子供に、お母さんがそっと手をそえて、「もう大丈夫」というと、子供は、落ち着き、痛かったことなどすぐに忘れてしまいます。そしてまた、遊びに行きます。

やさしい触れ合いは、大人でも子供でも、相手のぬくもりを感じることによって、気持ちが落ち着きます。

ところが、幼児期に、親からの接触が少ないと、大きくなってから、暴力的になったり、他人のものを盗んだりする確率が、高くなるという研究結果があります。抱いたり、背負ったり、頭をなでたり、さすったりすることは、子供の精神的な発育に、とても重要だと言えます。

 


笑顔での話しかけ

 

生まれて4~5ヶ月の赤ちゃんに、無表情のままでいる母親の顔をみせる実験を、日本の心理学者が行いました。そうすると、どの赤ちゃんも体温がスーと引いてしまい、身体中が真っ青になってしまうそうです。これは血管が収縮してしまい、血行が悪くなり、心臓に相当の負担がかかっている結果だと判りました。

反対に、ニコニコした笑顔を赤ちゃんに向けると、嬉しそうに手足をばたばたと動かして、自分でも笑顔を作ろうとし、体温も上昇し、身体もピンク色に染まってくるそうです。


赤ちゃんの健全な発育には、両親の笑顔が欠かせません。

 


初めての育児

 

ほとんどのママさんCAは、育児をうまくこなしています。しかしながら、中には、育児に疲れ、精神的に参っている人からの相談もあります。育児というはじめての経験に戸惑っているようです。

赤ちゃんにはいろいろなことが起こります。突然、高熱を出したり、夜泣きが止まなかったり、食欲がなかったり、毎日、何かが起こります。ところが、すべてがはじめての経験なので、不安がつきまといます。加えて、毎日大量のオシメを洗ったり、お乳を与えたり、お風呂に入れたり、日常の家事に加えて、これらのことをしなければなりません。夜中もゆっくり寝かせてくれません。そのため、育児で疲れきってしまっているお母さんもいます。肉体的にも精神的にも疲れ、ノイローゼ気味になっている人もいます。

たとえば、夜泣きです。これをやられると、どの母親だって参ります。ダンナさんからは、「何とかしろ!」なんて言われることがあるかもしれません。自分だって何とかしたいと思っているのに・・・。「あぁ、もういやだ」なんて気持ちになることもしばしばです。ところが、この夜泣きも、ある時期になると止まります。その時期が分からないので、つい「夜泣きがいつまで続くのかしら・・・」と不安になるのです。その証拠に、育児も二人目になると、ちょっとしたことでは驚かなくなります。

 


情操教育の大切さ

 

1990年前後に教官の仕事して居た頃の話です。担任教官の手元には、訓練生の履歴書が回ってきます。訓練生がどのレベルなのか、どのような教育を受けてきたのか、どのような家庭で育ってきたのか、訓練が始まる前に、一人ひとりについて把握します。当時の訓練生の資格・趣味欄には、ピアノ、バイオリンなど楽器を弾ける人、華道、茶道などの資格を持っている人が多くいました。客室乗務員(CA)になる人は、子供の頃から、いわゆる情操教育を受けてきた人が、とにかく多いのです。

また、現場でも、学歴のある人の人事ファイルを見ると、やはり、資格・趣味の欄には、これらの記述があります。

情操教育の利点は、感じる力を養うところにあるように思います。感じる力のある人は、いろいろなことに関心を持ちます。関心を持つから本を読んだりするのも、自然のうちに行うようになるのかも知れません。これから、子育てをするのなら、情報教育することを勧めます。一番のお勧めは音楽です。そして習い事をさせるならピアノです。その後、その子に向いた楽器に進んでいけばよいです。サッカーや野球などスポーツをさせるのもよいですが、それだけですと、勉強が苦手な子になります。また、精神力を鍛えるのでしたら剣道がお勧めです。


たべもの好き嫌い

好き嫌いがはげしい子と、なんでも食べる子がいる。なんでも食べる子は、これってどんな味がするんだろう。どんどん新しい食べ物に興味を示していく。好き嫌いな子は、自分が好きなものや、今まで食べてきたものしか食べない。知らないものには手を出さない。そういう子供は自分の世界を広げようとしない。知らないことを知ってみようと思わない。勉強も好きでなくなる。反対に、なんでも食べる子はいろいろなことに興味を持つ。未知のことにも関心を示すようになる。

食べ物に好き嫌いがある子に育ててはいけない。小さいときからなんでも食べさせる。子どもは母親と同じものを食べて育つ。母親に好き嫌いがあると、子供も好き嫌いな子になる。母親がなんでもおいしい、おいしいと言って食べていると、子供もおいしい、おいしいと言うようになる。頭のよい子に育てたいなら、好き嫌いのない子に育てる。母親自身も好き嫌いをなくす。

 


アレルギー体質

あるときTV特集で、園児たちを自然豊か場所に連れていき、とにかく土いじりをさせる。その幼稚園を取材していた。園長の話しでは、それをするようになってから、アトピーなどのアレルギーが少なくなった。風邪をひくことも少なくなった。自然の中にあるバクテリアなどの細菌と交わることで、子供たちの免疫力が高まったからだろうと解説していた。

農家の人たちはアレルギーに縁遠い。幼児のころ、家畜を飼っている農家で過ごした子供たちは、学齢期になっても、アレルギー性鼻炎が7割減という研究結果もある。空中には家畜のふん尿などから出た細菌が浮遊している。そういう環境で育った子供は、いつのまにかにアレルギーに対する免疫力が出来上がる。

オーストリアの研究チームが、幼児の指しゃぶり・爪噛みとアレルギー発症の関係を調べた。不衛生なのだが、指しゃぶり・爪噛みして育った子供は、大人になってからアレルギーにやられることが、そうでなく育った人より少ないということも発表している。

子供には、泥んこになるくらい土と交わらせる。やたらと衛生的にしない。自然に育てる。そうすると、自然という神様が、子供の免疫力を高めてくれること間違いなしです。


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