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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2016〜2017年

CA就職事情

日本国内には、JALグループ゚、ANAグループ゚、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。さらに国内LCCを加えると23社になる。国内だけでも、13000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。エミレーツ(EK)350名前後、キャセイパシフィック(CX)250名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、2000名前後(推定)になる。

そして、2016年は、国内系航空会社で27回、外資系航空会社で22回のCA募集ならびに採用試験が行なわれた。1400〜1500名のCAが新たに誕生している。2015年に比べ、採用人数は減少傾向にあるが、それでもCAになるチャンスが続いている。景気上向きの中で、2017年のCA採用状況も、2016年並みになると予測している。

 

海外・国内経済

米国の政策や欧州の政治が波乱要素になる可能性はあるものの、世界経済は、米国の回復や資源国の持ち直しから拡大基調が続くとの予測が出ている。また、中国経済(成長率6.4%予測)も持ち直している。アジア経済(Aseans諸国)も、5.0%成長が予測されている。

国内経済も、海外経済の回復や企業の在庫改善、東京オリンピックに向けての投資増加、経済対策の進展などがあり、少しずつ上向いている。さらに、賃上げ率の改善もあり、内需拡大へのバトンタッチも行なわれている。ただし、日本周辺での国家間の緊張、海外の政治的情勢の変化、紛争・戦争等によって影響を受けるリスクも抱えている。

(参考) みずほ総合研究所

 

世界の航空需要

2016年に航空機を利用した旅客は37億人だった。前年より約1億人増加している。世界全体での国際線旅客数は、6.7%増加した。新路線も700路線以上増えている。LCCの台頭もあり、運賃の平均価格も44ドル安くなり、航空機を利用しやすくなった側面もある。

その中でも、中近東線での旅客が、11.8%増加した。便数や座席供給数も13.7%の伸びをしめした。アジア・太平洋線の増加も著しい。旅客数が8.3%も増加した。これは過去2番目の伸び率となっている。

 

訪日客の動向

2016 年の訪日外客数は前年比21.8%増の2,403 万人で、過去最高となった。クルーズ船寄港数の増加や航空路線の拡充、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションに加え、Visaの緩和、消費税免税制度の拡充等が、主な増加要因として考えられる。


市場別では、主要20ヶ国のうち、ロシアを除く19ヶ国が年間での過去最高を記録した。中でも、中国は前年比27.6%増の637 万人と、全市場で初の600 万人台に達し、昨年に引き続き最大訪日旅行市場となった。加えて、韓国が初めて500 万人を、台湾が初めて400 万人を超え、香港を加えた東アジア4ヶ国からの訪日客は、前年比23.1%増の1,700 万人超となった。

また、欧米豪9ヶ国は前年比17.7%増の295 万人と300 万人に迫る規模となり、堅調に増加した。  

(参考) JNTO日本政府観光局

日本人海外旅行者数

JTBの予測によれば、2017年の訪日数は2700万人になりそうである。一方、日本人の海外旅行者数は、2012年の1849万人をピークに、その後は、1700万人前後で推移している。日本の人口減や可処分所得の伸び悩みなどがあり、日本人旅客数の伸びは期待できない状況となっている。JAL、ANAの経営戦略にも影響を与えている。

統計資料 出入国者数推移

日本乗り入れ海外航空会社

訪日外国人の増加に伴い、日本の各空港に乗り入れている海外航空会社は、今や、78社に上る。内訳は、アジア系航空会社が42社、インド・中東系10社、北米系6社、オセアニア系6社、ヨーロッパ・アフリカ系13社となっている。そのうち16社がLCCである。日本の表玄関となった東京国際空港(羽田)には、外国航空会社35社が乗り入れている。

 

就活解禁日 (2018年入社新卒)

2016年は、経団連の申し合わせにより、8月1日から採用試験が行なわれた。真夏の暑い中、黒系のリクルートルックの学生たちは、汗を拭きふき就活を行なっていた。一方、外資系やIT系企業など経団連非加盟企業は、それより早く採用活動を開始したため、学生たちは長期間にわたって就活をしなければならなかった。また、外資系企業に優秀な人材を確保されてしまうなど、経団連加盟企業にとっても採用活動に支障が出た。それらを踏まえ、2018入社新卒採用は、2ヶ月早まり6月1日が解禁日となった。

 

新卒採用一斉発表

例年、新卒CAの募集発表時期は、航空会社ごとに分かれていた。2017年は採用活動解禁日が6月1日になったこともあり、3月1日になると、各社一斉に新卒採用を発表した。

 
採用人数
全日本空輸(ANA) 
550名
日本航空(JAL) 
400名
ソラシド(SNJ)  
30名
ANAウィング(AKX)
未発表
アイベックス(FRI)
若干名
フジドリーム(FDA)
20〜30名
エアドゥ(ADO)  
若干名
スカイマーク(SKY) 
30名
スターフライヤー(SFJ)
未発表
トランスオーシャン(JTA)
 若干名

 

(詳細) 「キャビンアテンダント募集時期一覧」

 

ANAの新卒採用

2017年入社の新卒採用人数は700名であった。その前年は600名と大量の新卒採用を行なってきたが、2018年入社の新卒CA採用予定人数は550名にとどまっている。2016年初頭には、今後3年間、新卒・既卒合わせて毎年1000名のCAを採用すると発表していた。しかしながら、採用数が少なくなっている。この数年、同社は多くの新規路線を開拓し開設してきた。それらが一段落し、さらなる新路線の開設には時間がかかりそうである。それに伴いCAの採用数も抑制気味になっているようだ。また、CAの正社員採用に方針を変更したため、離職率が下がっていることも考えられる。

ANACA・パイロット・整備仕事紹介(動画)

 

JALの新卒採用

200名(15年入社)、330名(16年入社)、350名(17年入社)と、新卒採用人数を増やしてきている。2017年採用(18年入社)では400名とさらに増やしている。それでも、新卒・既卒合計人数では、ANAの半分の人数となっている。同社は、会社再建にあたって、政府の支援を受けたため、2017年3月末まで自由に路線を開設できなかった。また、羽田新規発着枠でもANAの半分以下しか割り当てられなかった。これらがCAの採用数にも影響している。2017年4月以降は、制約から解放されるため、新規路線の開拓や増便が期待でき、CAの必要数も増えてくる可能性がある。

JAL客室乗務員の仕事紹介(動画)

 

ANA・JAL既卒採用

両社とも新卒CA採用では一定人数を採用している。その一方で、既卒採用数は半分以下の人数になってきている。2016年の採用では、ANAが40名に加えて他社国際線乗務経験者枠採用の若干名であった。JALは50名のみの採用だった。ANA・JALでは、従来、新卒採用が中心となっている。毎年4月に新年度が始まるにあたって、必要なCA数は確保している。

しかしながら、期中に、予測以上の退職者や産休者や長欠者が出たり、あらたな路線や便が増えたりすると、CAの補充を行なわなければならない。そこで、既卒募集をかけることになる。2017年のANAは新規路線開設が落ち着いていることや新卒採用人数も前年に比べ少なくなっていることから、2017年既卒採用での採用数は前年並みになりそうである。JALは新規路線の増加次第では既卒採用が期待できる。両社のあらたな事業計画が発表されたら、目を通しておくとよい。路線や便数の増加を予定しているかどうかが分かる。

 

ANA・JAL採用数 2017

 

 
2017
2016
2015
JAL
475名(新400既75)
 400名(新350既50)
  450名(新330既120)
ANA

600名(新550既50)

 740名(新700既40)
 1040名(新600既440)

 

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*JAL既卒2015 募集120名 内定者100名弱

*ANA既卒2015 既卒数はCA経験者募集を含む
*JAL新卒2016 内定者371名(募集人数350名)
*2016年ANA既卒 ANAグループ社員向け別途募集あり

*以上はスチュワーデス塾で把握している数値

 

男性客室乗務員

男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内ではADO、SNJ、SKY、外資ではFIN、SAS、LH、CX、EY、EKなどで乗務している。ANA、JALでも、何年にもわたり男性CAを採用していない。その結果、女性特有の職場になり、機内サービスも女性中心の発想で行なわれたり、マニュアル至上主義に陥ったりになっている。世界中、どの航空会社も男性CAが乗務している。ANA・JALのみがプロパー男性CAを採用していない。そのため、現役CAたちから話を聞くと、職場はカサカサし、うるおいがなくなっている印象を受ける。女性CAにうるおいを与えるためにも、男性CAを採用すべきである。

その後、現場からの報告では、昨年あたりから、JALグループでは、ほんのわずかであるが、男性CAを採用し始めている。(2017.09追記)

 

CA採用状況(ヨーロッパ゚系)

欧州の航空業界は、ルフトハンザドイツ航空グループ、英国航空グループ、エールフランス・KLMオランダ航空グループの3大航空勢力となっている。そのうち、スイスインタナショナル航空、オーストリア航空を傘下に収めたルフトハンザドイツ航空グループが2000億円以上の利益を出している一方、アリタリア航空の苦境が伝えられている。

ヨーロッパ系航空会社の採用は、例年に比べ控えめになっている。日本人旅客数の伸び悩み=日本人CAの採用数の低下につながっている。大手航空会社のエールフランス、ブリティッシュエアウェイズ(英国航空)、ルフトハンザドイツ航空は、日本人CAが必要になると、EU内にいる日本人に募集をかけている。ルフトハンザは日本でも募集を行うこともある。日本人CAの所属基地が日本にあるためフィンエア、KIMオランダ航空、アリタリア(機内通訳)は、日本で採用を行なっている。これら3社での採用は、乗務経験者中心となっている。アリタリアは経営破綻の処理次第で、日本人CA採用に影響がでそうだ。ヴァージンアトランティック航空は2015年12月に日本便運航を中止した。それ以外でも、KLMの福岡便やカタール航空の関空便も運休となった。オーストラリア航空は2016年9月でウィーン・成田線を運休とした。その代わりに、ウィーン・上海、ウィーン・香港線を開設した(2016.04発表)。外資航空会社のターゲットは、日本人より、いまや中国人となっている。中国人旅客を獲得するためには、中国便を増やしている。また、中国人CAが必要になってきている。そのため、一部日本人CAは契約更新が行なわれず、退職を余儀なくされている。

*運休していたオーストリア航空のウィーン・成田線は、2018年5月より運航再開予定(2017.08追記)

 

CA採用状況(アジア系)

2016年に、大手航空会社で、日本人CAの採用を行なったのは、タイ航空、シンガポール航空、アシアナ航空、中華航空ぐらいだった。大韓航空、マレーシア航空、キャセイパシフィック航空、ベトナム航空は、日本人CA募集がなかった。

シンガポール航空は、この5年の間、毎年、日本人CA募集を行なっている。タイ航空は3年ぶりの募集だった。アシアナ航空は2年ぶりだった。シンガポール航空は2017年に入って、1月にも募集を出している。2017年上期の段階では、シンガポール航空に加えて、エバー航空、フィリピン航空(機内通訳)が募集をかけている。

どの会社も、経営が厳しい状況が続いている。反政府運動など国内情勢不安などタイ航空、消息不明機や撃墜事件が尾を引いていたり、LCCエアアジアの攻勢にさらされているマレーシア航空、燃料コストの上昇と運賃低下で苦労しているシンガポール航空、中国航空会社の攻勢や上級クラス旅客の減少で苦しんでいるキャセイパシフィック航空、傘下海運会社の破たんやっパイロットの賃上げ闘争に遭っている大韓航空、経営再建に取り組んできたアシアナ航空など、いずれの会社も経営改善に取り組んでいる。

加えて、アジア系航空会社の日本線では、一昔前の機内は、日本人旅客だらけだった。今は、本国人旅客のほうが多くなっている。そのため、全体的に、日本人 CAの必要性が少なくなっている。

そのような意味では、全体的に、採用人数が少なくなっているので、以前に比べ、その分狭き門になりつつある。ちなみに、中近東系のエミレーツ、カタール航空も、採用回数が多いものの、補充程度の採用人数となっている。外資航空会社をめざす方は、準備を怠らないようにする。まずは英語力アップから始める。キャビンアテンダント募集時期一覧ページで、最新情報と過去数年間の募集時期を掲載している。2017年は、外資航空会社の募集が少ないことが分かる。

(参照) キャビンアテンダント募集時期一覧

一方で、訪日旅客が増えている中国系航空会社(中国国際・中国南方・中国東方)、台湾系航空会社(含むLCC系)、ベトナム航空が日本線の増便を行なっている。

カタール孤立

カタール国がイランとの関係強化を図ったり、テロ組織を支援しているという理由で、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAEは、2017年6月に、同国と国交を断絶し、陸路、空路、海路を遮断した。カタール航空は、これら諸国に運航していた約50便の運休を余儀なくされている。それに伴い、売上の30%に影響が出ると言われている。CAにも余剰が出るため、採用にも影響が出てくる。

  2017.06追記

 

CA採用状況(米国系・豪州系)

日本発着の米国系航空会社は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空である。以前運航していたコンチネンタル航空はユナイテッド航空に、ノースウェスト航空はデルタ航空と合併している。米国系航空会社では、日本語スピーカーの本国採用を行なっている。やはりグリーンカード所持者のみ応募可となっている。以前に採用された日本基地所属の日本人CAは、現在も乗務しているが、今後、日本国内での採用は期待できない。その中でも、ハワイアン航空が元気である。ハワイ・日本路線では、JALより旅客を多く運ぶまでになった。2017年に入って日本語スピーカーの増員を決めている。

同様に、オーストラリアのカンタス航空、ニュージランド航空も、日本人が応募する場合は、永住権を取得している必要がある。

(詳細) 「キャビンアテンダント募集要領一覧」

JAL・ANA経営戦略とCA採用

ANAの経営戦略の中から「アジアNo1」の言葉が消え、「世界のリーディングカンパニー」をめざす言葉が増えた。ANAは事業拡大を中心とした経営戦略をとっている。そこで、新規路線の拡大を行なってきた。さらに、フルサービスとLCCをコンバインしたブランドの確立を狙っている。

2016年9月には成田ープノンペン線、10月には成田−メキシコ線を開設した。アジアー成田(経由)ー北米路線の開設によりアジア市場の取り込みを図っている。2016年10月から羽田ーニューヨーク、羽田ーシカゴ便も開設している。また、2019年より、ホノルル線への総2階建A380の投入を計画し、同路線のシェア拡大を図っていく。

一方、JALの経営戦略は、「世界のJAL」をめざし、「フルサービスキャリア事業を磨き上げる」となっている。単に事業規模拡大を追わず、商品サービスの充実を図ることにより、高収益をめざす方針をとっている。上品で高品質なサービスの追及を図っていくとなっている。成田ーヘルシンキ線2013.02)、成田ーサンディエゴ線(2012.12)の開設に引き続き、2014年には、成田ーボストン線、成田ーホーチミン線、羽田ーサンフランシスコ線を開設、2015年11月より成田ーダラス線を新たに就航してきた。国交省の通達により、2016年度末まで、新規路線開設や新規投資を自由にできなかったが、それがなくなり、経営の自由度が増している。2017年に入り、羽田ーニューヨーク線(4月)、成田ーメルボルン(9月)、成田ーハワイコナ(9月)を開設する。さらに、ファーストクラスへのスカイスイート席導入、ビジネスクラスフラットシート化、プレミアムエコノミー席の居住性の向上(JAL SKY SUITE化)を図っている。

秋元俊二氏インタビュー
「JAL現役CAに聞くーファーストクラスのサービスと和のもてなし」

CAの採用でも、経営戦略に合った人材を確保すべく腐心している。応募者側も、両社の経営の違いを理解した上で臨む必要がある。

 

人材確保に苦労

2017年も、応募者にとってはラッキーな年になりそうである。実は、国内各社採用担当者は、良質な人材確保にしのぎを削っている。また苦労している。企業景気がよいこともあり、一般企業でも採用を増やしている。新卒の就職率も、2017年卒業の大卒の就職率は97.3%に達している。その中での、良質なCAの確保は困難を極めている。大学での就職セミナーを活発に行い、応募を促進している。CAに適した人材がいると、個別にコンタクトをとっている航空会社もある。応募者が5000人であろうと、10000人いようが、語学力があってCA適性を備えている人材は、毎年500人もいないのが実情である。ANA採用試験では、新卒の場合、550位までに入れば、内定をとることができる。


CA受験生へ

日本の航空会社は、ますます外国人旅客が増えていく。外国人旅客とのスムーズなコミュニケーションが求められる。基本となるのは英語である。私は中国語ができるとアピールしても、英語ができなければ採用されない。英語ができてはじめて中国語能力が生きてくる。なぜなら、CAは中国便だけでなく、世界中を飛ぶからである。語学力がある受験生が少ないのが現状なので、その努力をするだけでCAに一歩近づくことになる。また、言葉を知るだけでなく、外国の文化を勉強してみる。具体的な英語力については「塾長だより」を参照してほしい。

反対に、語学力や異文化対応力があるが、日本人としての一般教養が足りないケースも見られる。特にJALは一般教養も重視している。長期に活躍できるは、知識の吸収を怠らない人である。

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CAになって世界に羽ばたきたい方、一緒に勉強しませんか!

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2015〜2016年

2016.10修正・加筆

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。さらに国内LCCを加えると23社になる。国内だけでも、13000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。エミレーツ(EK)400名前後、キャセイパシフィック(CX)300名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、15000〜16000名のCAが乗務している。そして、2015年は、ANA・JALの2社だけでも、1500名前後が採用されている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1700名前後の日本人CAが新たに誕生している。さらにLCCでの募集も増えている。LCCでは高校卒の方にも応募のチャンスを与えている。数年前に比べ、CA受験生にとってラッキーな状況が続いている。

 

就活解禁日 (2017年入社新卒)

JALもANAも、2015年に行なわれた新卒者(2016年入社)は、経団連の申し合わせにもとづき、採用試験は8月に開始された。就活解禁日の見直しが行なわれた結果、2016年の採用試験(2017年入社)は、大手企業など経団連に所属企業では、2ヶ月早めて、6月が解禁日となった。したがって、JAL、ANAとも、新卒採用試験も、この方針にもとづき6月にスタートする。会社説明会の開始は3月からとなっている。

 

JAL正社員採用

           JAL客室乗務員の仕事紹介(動画)

JALでは、契約社員として3年の乗務後、ほぼ全員が正社員になっていたが、2016年4月より正社員CAの採用となる。現在、CAは約6200名が飛んでいる。そのうち日本人CA約5200名、外国人CA約1000名となっている。JALグループでは、日本トランスオーシャン航空(JTA)、ジェイエア(JLJ)もCAの正社員採用を発表している。(2015.12発表)

2016年6月から始まるCA新卒募集では、350名の採用を予定している。

(2016.03.01発表)

 

ANA2016年採用も1000名越え

ANACA・パイロット・整備仕事紹介(動画)

現在、ANAでは約6000名(含む外国人CA400名前後)のCAが乗務している。同社によると、2016年から3年間は、新卒・既卒合わせて1000名のCA採用を予定しているとのことである。そのうち、2017年入社新卒募集では、700名の採用が発表された。国際線拡大による補充、2018年からの超大型機A380(3機)の就航準備によるCA確保、退職者補充などが主な理由のようだ。JALのCA採用数がANAに比べ少ないのは、2016年末まで新規路線開設や新規投資に制約があるため採用数を控える傾向にある。また、JALでは、海外基地所属の外国人CAも相当数採用しているため、その分日本人CA採用数が少なくなっている。(2016.03一部追加)

 

男性キャビンアテンダント(CA)の採用

男性客室乗務員

男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内ではADO、SNJ、SKY、外資ではFIN、SAS、LH、CX、EY、EKなどで乗務している。ANA、JALでも、何年にもわたり男性CAを採用していない。それでも、両社の機内で、ときどき男性を見ることがある。ANAでは地上総合職の男性が数名、乗務研修という形で1、2年間乗務しているからである。JAL・JAA統合の結果、JALでは、旧JAA採用の男性CAが10数名が飛んでいる。いずれもわずかな数であり、男性にもCAへの道がもっと開けることを願っている。

 

世界の航空業界

IATA(国際航空運送協会)では、2016年は、世界の航空旅客(国内線・国際線)が2015年に比べ7%増加し、37億8200万人になり、過去最高を記録すると予測している。

2015年の世界は、シリア問題と難民問題、中国経済バブル崩壊、アジア経済鈍化、ヨーロッパ経済低迷、原油安による中近東諸国の財政悪化などがあった。

 

81万人のCA誕生

ボーイング社では、今後20年間で、世界中で、新たに81万人のCAが必要になると予測しています。そして、特にアジアでは、航空需要増大に伴い、298,000人のCAが新たに必要になるとしている。

関連ニュース

CAのみならず、パイロット61万人、整備士67万人も新たに必要になると予測している。

 

日本の航空業界

日本の人口は、1億2千万人余りである。ここ数年、人口の15%前後の日本人が海外旅行を楽しんでいた。ここきて円安傾向が続いている。2015年に入ると、1ドル=80円台だったものが、1ドル=120円と50%近い円安になってしまった。その後やや円高に振れてはいるものの、日本人にとって海外旅行は、今までに比べ、高い費用を払わなければならなくなっている。さらには、海外でのテロ続発、EU離脱問題、国内景気低迷などで、2013年には1747万人が出国したが、2014年は1690万人と50万人減少している。2015年は1621万人前年比4.5%減)となり、さらに減少した。2016年に入り、1ドル=100円前後と円高に振れているため、日本人の海外旅行は前年に比べ4〜5%増加傾向にある。それでも1600万人台に留まると予測される。

一方、国内航空旅客は増えている。2012年は8500万人だったのが、2014年には9451万人まで増えている。海外旅行を控え、国内旅行で楽しむ人が増えている。国内LCCの拡大により、手軽で安く国内旅行ができるようになってきている。訪日旅客の国内線利用も増えている。


訪日外国人増加

2014年に日本を訪れた外国人は、1341万人となった。2013年に比べ約300万人増えている。2015年は、さらに600万人増加し、1973万人の訪日客(前年比47%増)があった。訪日外国人数が増加の一途となっている。政府が目標としている2020年までに訪日外国人数2000万人達成は早まりそうだ。訪日旅客増や中国人の爆買いにより、国際収支のうち、旅行収支(日本人が海外で落とすお金と外国人が日本で落とすお金の差額)が1兆1217億円の黒字となった(2014年は441億円の赤字)。

 

日本観光誘致

日本への観光誘致を行なっている日本政府観光局(JNTO−Japan National Tourist Organization)は、現地大使館やJTRO(日本貿易振興機構)と協力しながら、日本紹介キャンペーンを行っている。また各国メディアを日本に招待するなど、メディア戦略も行なっている。バラエティ番組やTVドラマの日本各地でのロケーション誘致、日本取材招待などで日本紹介が行なわれている。各国の人気ブロガーに日本紹介記事を書いてもらったり、トークショーなども行なったりしている。イギリスでは「英国一家・日本を食べる」、インドネシアでは「現地の人のように旅をする」、オーストラリアでは「スノージャパン」的なTV番組で日本を紹介している。また、各地での日本フェアでのビジットジャパンキャンペーンも盛んに行なっている。円安効果のみならず、これらの努力で訪日外国人が増えている。特に、桜シーズンの訪日観光客が大幅に増えている。


CA採用状況(国内系)

JAL、ANAの採用数が増えている理由は、増便やCA退職への補充もあるが、統合によりJAL・ANA各一社採用となったのも大きな要因となっている。JAL・JALエクスプレス・JALウェイズの統合により、それぞれでCAを採用していた分が、すべてJALでの採用となっている。ANAでもエアーニッポンとの統合があった。エアーニッポンで採用していた分がANAに組み込まれている。募集人数の多さは、便数の増加によるものもあるが、一方、退職するCAの多さも表している。

2015年に入り、国内大手のみならず、中堅・LCCでもCA採用が行なわれているが、いずれも欠員補充程度である。

出国日本人数の減少に伴い、JALもANAも外国人旅客獲得が必要になってきている。外国人旅客獲得のために、外国人CAも増やしている。日本人CAの採用でも、外国人対応力がある人材が好まれる傾向にある。

 2017年募集 JAL新卒400名  ANA新卒 550名 2017.03発表

JAL・ANA2016年採用

 
2016
2015
2014
JAL  400名(新350既50)   450名(新330既120)  275名(新200既75)
ANA  740名(新700既40)  1040名(新600既440)  760名(新500既260)

 

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*JAL既卒2015 募集120名 内定者100名弱

*ANA既卒2015 既卒数はCA経験者募集を含む
*JAL新卒2016 内定者371名(募集人数350名)
*2016年ANA既卒 ANAグループ社員向け別途募集あり

*以上はスチュワーデス塾で把握している数値です。

 

JAL・ANA既卒採用

両社とも、2016年既卒募集では、採用予定人数が前年に比べやや少なくなっている。ANAは、既卒募集に加えて、乗務経験者採用にも力を入れている。また年初に、「今後3年間、CAを毎年1000名以上採用する」ともアナウンスしていた。しかしながら、その後、パリ・ブリュッセルでのテロ事件を始め、世界でテロの脅威に見舞われている。また、英国のEU離脱などで経済の混乱も見られる。ブリュッセル便の運休など、航空業界にとっては日本人旅客の減少を懸念せざるを得ない状況になっている。英国のEU離脱では、急激に円高となった。訪日外国人旅客にとって、日本旅行はコストアップにつながり、訪日旅客数への影響も懸念される。したがって、今年のJAL・ANA既卒採用は、事業拡大のためではなく、欠員補充程度の採用数となっている可能性がある。2016.07追記

 

CA採用状況(ヨーロッパ系)

ヨーロッパ系航空会社の採用は、例年に比べ控えめになっている。日本人旅客数の減少=日本人CAの採用数の低下につながっている。大手航空会社のエールフランス、ブリティッシュエアウェイズ、ルフトハンザドイツ航空は、日本人CAが必要になると、EU内にいる日本人に募集をかけている。ルフトハンザは日本での募集を行うこともある。日本人CAの所属基地が日本にあるため、フィンエア、KIMオランダ航空、アリタリア(機内通訳)は、日本で採用を行っている。ヴァージンアトランティック航空のように、25年続いた日本便を廃止(2015.02)したようなケースも出てきている。KLM福岡便の運休やカタール航空の関空便運休も出ている。オーストリア航空は2016年9月でウィーン・成田線を運休し、代わりに、ウィーン・上海、ウィーン・香港線を開設する(2016.04発表)。外資航空会社のターゲットは、日本人より、いまや中国人となっている。中国人旅客を獲得するためには、中国便を増やしている。また、中国人CAが必要になってきている。そのため、一部日本人CAは契約更新が行われず、退職を余儀なくされている。

CA採用状況(アジア系)

大韓航空、アシアナ航空、タイ航空、マレーシア航空、キャセイ航空など、アジア系航空会社の採用がなかなか出て来ない。

どの会社も、経営が厳しい状況が続いている。市内での爆発事件や反政府運動など国内情勢不安等を抱えているタイ航空、消息不明機や撃墜事件の影響、さらにはLCCのエアアジアとの激烈な競争を強いられているマレーシア航空、日韓問題で日本人旅客の減少、ナッツリターン事件や着陸失敗事故の影響を抱えている大韓航空、アシアナ航空、上級クラス旅客の減少などで減収に陥っているキャセイ航空と、多くの会社が収支改善に取り組んでいる。

また、アジア系航空会社の日本線では、一昔前の機内は、日本人旅客だらけだった。今は、本国人旅客のほうが多くなっている。そのため、全体的に、日本人 CAの必要性が少なくなっているというのもある。

それでも、例年の実績をみると、タイ航空は、今年は採用の年と言える。

キャセイ航空も、しばらく日本人CAの採用をしていない。採用してもよい時期にきている。香港の住居費が高くなり、住居費補助を支給されなくなった中堅日本人CAの人た ちの中には、退職を考えている人たちも多くいると聞いている。キャセイ航空も、 今や、機内は中国人だらけの状況なため、日本人CAの採用があったとしても、採用数は多くはなさそうだ。

日本を訪問する韓国人は、年間400万人になっている。反対に、韓国を訪問する日本人は180万人まで減っている。2012年には350万人が韓国旅行をしていた。それに比べると半減している。今や機内は、韓国人旅行客のほうが圧倒的に多い。

そのような意味では、全体的に、採用人数が少なくなっているので、以前に比べ、その分狭き門になりつつある。ちなみに、中近東系のエミレーツ、カタール航空も、採用回数が多いものの、補充程度の採用人数となっている。外資航空会社をめざす方は、準備を怠らないようにする。まずは英語力アップから始める。(2016.09追記)

一方で、訪日旅客が増えている中国系航空会社(中国国際・中国南方・中国東方)、香港系、台湾系航空会社(含むLCC系)、ベトナム航空が日本線の増便を行なっている。それに伴い、日本人CAが必要になっているかもしれない。ただし、ニュージーランド航空への応募の場合は、ニュージーランド居住権が必要である。

CA採用状況(米国系・豪州系)

日本発着の米国系航空会社は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空である。以前運航していたコンチネンタル航空はユナイテッド航空に、ノースウェスト航空はデルタ航空と合併している。米国系航空会社では、日本語スピーカーの本国採用を行なっている。やはりグリーンカード所持者のみ応募可となっている。以前に採用された日本基地所属の日本人CAは、現在も乗務しているが、今後、日本国内での採用は期待できない。またカナダの航空会社も、米国航空会社と同様に、本国での採用となっている。

同様に、オーストラリアのカンタス航空、ニュージーランド航空も、日本人が応募する場合は、永住権を取得している必要がある。

(参照) キャビンアテンダント募集一覧

 

CAの航空会社間移籍

ANAでは、国際線羽田発着枠が大幅に確保できたこともあり、国際線便数が増えている。一方で、その分の国際線CA確保が十分でないところが見られる。他社国際線CA経験者を別枠で採用するなど、国際線CAの補充を急いでいる。中近東系、アジア系航空会社からANAに移籍するCAが増えている。

JALでも、既卒採用では、内定者の2割前後が他社からの移籍組となっている。ソラシドエアー、エアドゥやアジア系の若手CAが移籍している。2015年既卒採用では、10名前後のANACAがJALへ移籍したもよう(その反対はほとんどなし)。


JAL・ANA経営戦略とCA採用

ANAの経営戦略の中から「アジアNo1」の言葉が消え、「世界のリーディングカンパニー」をめざす言葉が増えた。ANAは事業拡大を中心とした経営戦略をとっている。新規路線の拡大だけではなく、パイロット養成事業や受託整備、航空機部品の販売、食材の販売など関連事業の拡大も行なっている。2014年の成田ーミュンヘン便(5月)、成田ージャカルタ便(8月)に続き、2015年には、新たに成田ーヒューストン線(.6月)、成田ークワラルンプール線(9月)、成田ーブリュッセル線(10月)、羽田−シドニー線(12月)を開設する。2016年9月には成田ープノンペン線、10月には成田−メキシコ線を開設する。アジアー成田(経由)ー北米路線の開設によりアジア市場の取り込みを図っている。2016年10月から羽田ーニューヨーク、羽田ーシカゴ便を開設する。

一方、JALの経営戦略は、「フルサービスキャリア事業に専念」となっている。単に事業規模拡大を追わず、商品サービスの充実を図ることにより、高収益をめざす方針をとっている。上品で高品質なサービスの追及を図っていくとなっている。成田ーヘルシンキ線2013.02)、成田ーサンディエゴ線(2012.12)の開設に引き続き、2014年には、成田ーボストン線、成田ーホーチミン線、羽田ーサンフランシスコ線、成田ーホーチミン線を開設、2015年11月より成田ーダラス線を新たに就航してきた。国交省の通達により、2016年度末まで、羽田発着便で新規路線開設や新規投資を自由にできないため、ファーストクラスへのスカイスイート席導入、ビジネスクラスフラットシート化、プレミアムエコノミー席の居住性の向上(JAL SKY  SUITE化)を図っている。

          秋元俊二氏インタビュー
「JAL現役CAに聞くーファーストクラスのサービスと和のもてなし」

CAの採用でも、経営戦略に合った人材を確保すべく腐心している。応募者側も、両社の経営の違いを理解した上で臨む必要がある。


人材確保に苦労

2016年も、応募者にとってはラッキーな年になると書いたが、実は、各社採用担当者は、良質な人材確保にしのぎを削っている。また苦労している。企業景気がよいこともあり、一般企業でも採用を増やしている。新卒の就職率も、2015年卒業の大卒の就職率は96.7%に達している。その中での、良質なCAの確保は困難を極めている。大学での就職セミナーを活発に行い、応募を促進している。CAに適した人材がいると、個別にコンタクトをとっている航空会社もある。応募者が5000人であろうと、10000人いようが、語学力があってCA適性を備えている人材は、毎年500人もいないのが実情である。ANA採用試験では、新卒の場合、700位までに入れば、内定をとることができる。

 

CA受験生へ

日本の航空会社は、ますます外国人旅客が増えていく。外国人旅客とのスムーズなコミュニケーションが求められる。基本となるのは英語である。私は中国語ができるとアピールしても、英語ができなければ採用されない。英語ができてはじめて中国語能力が生きてくる。なぜなら、CAは中国便だけでなく、世界中を飛ぶからである。語学力がある受験生が少ないのが現状なので、その努力をするだけでCAに一歩近づくことになる。具体的な英語力については「塾長だより」を参照してほしい。

反対に、語学力や異文化対応力があるが、日本人としての一般教養が足りないケースも見られる。特にJALは一般教養も重視している。長期に活躍できるは、知識の吸収を怠らない人である。

 

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CA受験 CA受験
キャビンアテンダント(CA)就職事情 2013〜2014年

2014.05記

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。国内だけでも、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)450名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、13000〜15000名のCAが乗務している。そして、2013年に引き続き、2014年も、ANA/JALの2社だけでも、1000名弱の募集を行なっている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1200名以上の日本人CAが新たに誕生することになる。数年前に比べ、CA受験生にとってラッキーな状況が続いている。

ただし、男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。当塾も日本人スチュワードについて把握ができていない。

参照 「キャビンアテンダント募集要領一覧

CA採用状況

2013年は、国内系18社29回、外資系14社18回で、合計47回のCA募集があった。2012年に引き続き多くの採用があった。羽田線増便を控えて、必要CA数の確保のための採用が多く見られた。2014年も特に、国際線旅客の増加に伴い、便数も増加していく。そのため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAの採用が期待できる。

一方、航空業界の再編で、2014年後半に、JALに吸収されるため、JALエクスプレス社が消滅する。4,5年前まで25社あった国内の航空会社も、2014年には、18社になる。その分、採用回数は減ることになる。

参照 「キャビンアテンダント募集時期一覧」


経済動向

東日本大震災で冷え込んでいた日本経済も、2013年に入り、やや景気が持ち直してきた。それに伴い、消費者マインドが改善しつつあり、高額商品が売れるなど、個人消費も底堅く推移している。2014年4月の消費税8%への増税で、一時的に消費マインドは落ち込むものの、円安による輸出増や海外景気回復に支えられ、景気回復軌道に戻ると予測されている。

2014年は、2013年に引き続き、アメリカ、欧州など先進国を中心に世界経済成長が見込まれている。今まで元気だったアジア経済は、インド、中国の成長鈍化で、2013年並みとなる。それでも、アジア全体では5%前後の成長見通しとなっている。

(参考) みずほ総合研究所レポート



旅行業界

2013年は訪日外国人が1000万人を超える記念すべき年となった。2013年の訪日外国人は、1036万人となり、前年(836万人)に比べると、約24%増えた。2014年に入ってからも、前年比20%近く増えている。2020年の東京オリンピック開催時には2000万人を目標に、日本政府観光局や旅行業界など関連企業が、外国人旅行客の誘致に力を入れている。一方で、円安、消費税アップの影響等で、日本人の海外旅行者数は、1849万人(2012年)から1747万人と、約100万人(-5.5%)減少した。2014年に入ってからも減少が続いている。

(参考)日本政府観光局(JNTO)

国内では、航空機利用者数は、9101万人で、前年(8491万人)に比べ、7.1%増加している。格安航空会社(LCC)の参入により、低価格で航空旅行ができるようになったことも、旅客数が増えた要因となっている。


航空業界

2014年の航空業界は、海外からの旅客数増加、羽田発着枠の拡大、海外航空会社の地方空港乗り入れで、国際線発着便数は大幅に増えている。羽田の新規発着枠獲得では、ANAが11枠、JALが5枠を獲得し、両社とも、2014年4月より、羽田発国際線を新規に就航させている。各国との航空交渉があるので、ANA、JALの国際線便数が増えれば、外国航空会社の便数も増えることになる。日本発着国際線で、国内航空会社の運航比率(シェアー)は25%まで落ちている。

発着便数増加の結果、たとえば、シンガポール線を見ると、羽田からはJAL、ANAが2便ずつ、シンガポール航空が3便で計7便となっている。成田からはJAL、ANA各1便、シンガポール航空2便、ユナイテッド航空1便、デルタ航空1便の計6便が就航している。合計すると、羽田・成田−シンガポール間では、毎日13便が運航されている。シンガポールだけでも、これだけの便が飛んでいる。筆者からみれば、これだけの便を満席にする旅客がいるのかと心配になるくらいである。

この例からも分かるように、どの路線でも、国内航空会社間ならびに外国航空会社との間で、激しい旅客獲得競争が行なわれている。さらには、アジア諸国のLCCがぞくぞく就航を開始している。運航路線の拡大や増便で、国際線は供給過剰時代に入りつつある。

今年新規参入の航空会社としては、アジアアトランティックエアがある。旅行会社HISの資本参加のもと、2013年8月に設立され、日本-バンコク線に加え9月からカンボジア線の就航を予定している。当初、同航空会社CAは、HIS社員の中から選抜されたもよう。

さらには、エアアジアが、楽天、ノエビア、アルペンの資本参加を得て、再度、エアアジアジャパンの設立を予定している。               (7月追記)

今年のトピックのひとつに、スカイマークの超大型機A380購入による国際線進出があった。しかしながら、同社の経営状況が厳しくなったことにより、同機の購入を中止した。(2014.07発表)

25年親しまれてきたヴァージンアトランティック航空が、2015年2月以降、日本路線からの撤退を発表している (2014.09)


JAL・ANAの課題

現在、1億2700万人いる日本の人口は、2050年には、9700万人となり、1億人を下回ると予測されている。これに伴い、国際線・国内線とも、日本人旅客の増加は期待できない。日本人旅客減少懸念の中でも、好調なアジア経済を期待し、JAL・ANAともに、路線・便数拡大を行なっている。供給座席を埋めるためには、外国人旅客の獲得が課題をなっている。

CAも、日本的なおもてなしサービスを提供しつつも、語学力も含めて、外国人対応力がますます求められるようになる。


アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなってきている。アジア便はますます増えていくことになる。これに伴い、アジア便で活躍する日本人CAも増えていくことになる。

2013年は、訪日旅行ブームとなっている台湾、香港、タイ、さらには、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インドからの訪日旅客数が、年間で最高を記録している。尖閣問題で減少していた中国人も、2014年に入り個人・団体とも拡大傾向になっている。韓国からの訪日客のみが、前年割れとなっている。(日本政府観光局)


国内航空業界

ここ数年、JALグループ、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきた。2014年10月には、JALによるJALエクスプレス(JEX)の吸収合併が予定されている。JALグループから離脱していた北海道エアシステムは、2013年後半に、再度JAL傘下に戻ることになった。その結果、国内航空会社は下記のとおりとなっている。

 

JALグループ
・・・
JAL(+JEX) ジェイエア(JLJ) 日本トランスオーシャン(JTA) 琉球エアコミューター(RAC) 日本エアコミューター(HAC) 北海道エアシステム(HAC)
ANAグループ
・・・
ANA エアージャパン(AJX) ANAウィングス(AKX)
独立系
・・・
エアドゥ(ADO) アイベックス(FRI) スカイマーク(SKY) ソラシド(SNJ) スターフライヤー(SFJ) フジドリーム(FDA) 天草エアライン(AMX) オリエンタルエアブリッジ(ORC) リンクエアーズ
LCC系
・・・

ジェトスタージャパン(JAL系)  バニラエア(ANA系) ピーチ(ANA系) 春秋航空日本(中国系)

ANAグループは3社と少ないが、エアドゥ、ソラシド、スターフライヤーとも協力関係にある。

国内大手のCA採用

2013年には、JALが350名(新卒200名、既卒150名)、ANAは600名(新卒450名、既卒150名)を採用した。2014年も、JALで新卒200名、ANAは新卒500名の採用が行なわれた。

             

JALエクスプレスがJALに吸収合併されることにより、JALエクスプレス社独自のCA採用はなくなる。系列航空会社の合併などにより、国内系航空会社の数が少なっている。その分、採用回数も減少している。

2014年初に行なわれたANA既卒採用では、一般既卒採用枠とは別に、国際線CA経験がある他社CAの採用も行なっている。国際線便の増加で即戦力となるCAが必要になっているもよう。JAL既卒採用でも、他社CAが内定をとるケースが増えている。航空会社間でのCAの移動が多く見られるようになった。

また、JAL、ANA既卒採用では、航空会社グランドスタッフ、金融機関(銀行・証券)、サービス関連(ホテル、旅行業)、商社出身者が多く見受けられる。中には、看護師、教師からCAになる人たちもいる。


外資航空会社のCA採用

2014年、ドバイ国際空港は、利用客数で、ロンドンヒースロー空港を抜き世界一となった。隣のカタールでも1兆5000億円を投じ新空港を開港している。アジア、アフリカ、ヨーロッパを結ぶハブ空港の役割が増している。これらの空港を利用する旅客も増えている。これを背景に、中近東の航空会社はさらに事業規模を拡大している。これら空港に拠点を置くエミレーツ航空やカタール航空が、よく採用試験を行なっている。アブダビのエティハド航空も日本人CAを採用するようになった。これらの航空会社は世界中で採用試験を行なっている。採用回数が多いのは、CAの入れ替わりが激しいともいえる。エミレーツ航空はドバイ⇔羽田、カタール航空はドーハ⇔羽田を、2014年6月から開設している。


アジア系では、タイ航空、シンガポール航空、インドネシア航空が、羽田便の増便を行なっている。また、ベトナム航空、フィリピン航空が羽田乗り入れを開始している。それに伴い、日本人CAの必要数が増している。中華航空やアシアナ航空、さらには、経済成長が著しいインドネシアガルーダ航空も日本人CAの採用を行っている。しばらく採用がなかったキャセイ航空も、日本便増便に備えて日本人CAの補充が必要になってきている。下記は、日本人CAが多い外資系航空会社です。

 

外資航空会社 日本人CA数
航空会社
日本人(CA数)
所属基地
キャセイパシフィック
500名前後
香港
エミレーツ航空
450名 〃
ドバイ
ルフトハンザ航空 270名 〃
フランクフルト
エールフランス 200名  〃
パリ
カタール航空 200名  〃
ドーハ
シンガポール航空 140名 〃
シンガポール
チャイナエアライン 130名 〃
成田・大阪
KLMオランダ航空 100名  〃 
東京・大阪
エティハド 100名 〃
アブダビ

週刊東洋経済2014年5月より

欧州系では、2013年に、KLM、オーストリア航空が、日本人CAの採用を行なった。エールフランス、英国航空は、ヨーロッパにいる日本人に募集をかけているもようで、日本での採用試験はここしばらく行なっていない。いずれの航空会社も、日本人CAの採用数は補充程度となっている。

           * ルフトハンザ(LH) は2015年1月に日本での採用を行なった。

オセアニア系のカンタスやニュージーランド航空は、両国での永住権(労働許可)を所持している日本人を採用しているもよう。

米国系では、以前は、日本で採用を行なってユナイテッドやデルタは、ここしばらく日本での採用は行なっていない。現時点では、米国系も、米国籍もしくは米国永住権を所持している日本語Speakerの本国採用のみとなっている。2013年に、ユナイテッドやアメリカンが日本語のできるCA募集を行なった。

*航空各社受験情報・現役CA情報 「会員コーナー」にて掲載

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国際化の進展

シンガポールの人口は、470万人にもかかわらず、シンガポール航空(SQ)は世界有数の航空会社と評価されている。エミレーツ航空(EK)があるアラブ首長国連邦(UAE)の人口450万人であるが、人気も高く、成長し続けている。いずれの航空会社も、自国民の利用者数はそれほど期待できない。その中で、航空会社経営を行なっている。シンガポールは、国民自体も英語を話し、文化面でも国際化している。エミレーツ航空のCAは、世界150ヶ国から集まってきている。

国内大手航空会社も、外国人旅客獲得のために、より国際化していく。国内中堅航空会社でも、国際線進出を狙っている。その中で、CAも、語学をはじめ、さらに国際感覚を求められる。CAをめざすのであれば、英語はしっかりおさえておくことが第一歩となる。JAL、ANAとも、内定者の英語力は、700点前後が中心となっている。書類審査の段階でも、英語力をよく見ている。

*CA受験で求められる英語力については「塾長だより」にある「CAと英語力」(国内・外資)を参考にしてください。


CAに求められる課題

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。


これからのCA

これからの航空会社は高級路線と格安路線の二手に分かれつつある。日本・ヨーロッパ往復のファーストクラス正規運賃は250万円、ビジネスクラスは、100万円する。各種割引制度があるので、実勢運賃はもう少し低い金額となるが、それでも決して安くはない。JALはプレミアム(高級)路線を鮮明にしている。ANAも追随している。外国の大手航空会社も、大半は、ファーストクラスサービスを提供するプレミアム路線を進んでいる。そして、運賃に見合った機内設備や機内サービスを提供していく。

一方、エアアジアのように格安路線を標榜する航空会社(LCC)も、国際線に参入してきている。設備やサービスにかかるコストを最大限切り詰め、その分、運賃を少しでも安くしている。CAたちの給料の一部は、機内販売などの売上額によってマージンとして支払われる。

CAも、国際線CAと国内線CA、大手系航空会社CAと中堅・格安系航空会社CAとなっていく。CAもおのずと求めれる能力が違ってくる。


CAたちの労働環境

CAたちの労働環境は厳しくなっている。日本の航空会社でも、もはや乗務時間は、月間90時間は当たり前となっている。中近東の航空会社では、100時間超えしているところもある。アジア系航空会社では、本国・日本間を、トンボ帰りのように、何往復もしている。JAL・ANAのCAたちも、せっかくパリやニューヨーク便を飛んでも、現地滞在時間が少なくなって、ゆっくり買い物や観光にいけないと嘆いているCAもいる。それでも、若手CAたちは、少ない滞在時間を有効に使って現地を楽しんでいる。海外基地にいるCAたちも、現地生活を楽しんでいる。


己に勝つ

他業界同様、CA採用も、相対評価で行なわれている。他の受験者との競争に勝たねばならない。社会に出て恥ずかしくないよう、自分をしつけることから始める。大人の言葉づかい、振る舞い、他人への思いやり、センスのよい身だしなみなど女性としての魅力を高める。さらに、よい仕事をするために必要な学力、語学力、体力を向上させる。それらができて初めて、他の応募者と戦うことができる。どれも一朝一夕にできるものではない。時間をかけて準備していくものである。己と戦い、己に勝つことから始めていただきたい。

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CA受験 CA受験
キャビンアテンダント(CA)就職事情 2012〜2013年

2013.09追記

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は19社となる。国内だけでも、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)200名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、日本人CAは、現在、13000〜15000名が乗務している。そして、2012年に引き続き、2013年も、ANA/JALの2社だけで、1000名前後の募集を行なっている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1300名以上の日本人CAが新たに誕生することになる。数年前に比べ、CA受験者にとってラッキーな状況が続いている。

JAL受験生 必見! 

JAL人事担当者インタビュー 2014.02

「なぜJALかを明確に・・・求めるのは感謝の心を持ち、自己成長できる人」

JAL訓練・教育

メディア初公開! JAL客室乗務員が受講する心の教育

男性客室乗務員

男性客室乗務員を採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内系で採用しているのは、スカイマーク、エアドゥ、ソラシドであり、外資系では、カタール、エミレーツ、エティハド、ルフトハンザ、フィンエア、キャセイパシフィッフ、ヴァージンアトランティック、KLMである。JALロンドン基地Crewには、日系の男性Crewが在籍している。米国系航空会社でも、日系もしくはグリーンカード保持者が飛んでいるかもしれない。男性CAについては、当塾でも把握しきれていない。

(参照) 「キャビンアテンダント募集要領一覧」

CA採用状況

2012年は、国内系18社31回、外資系18社29回で、合計50回のCA募集があった。2011年の東日本大地震後、国内線・国際線での旅客需要が低迷していたが、2012年になると、それも落ち着き、特に、国際線旅客の増加に伴い、便数も増加してきている。そのため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAを増やしつつあり、2011年には41回だった募集回数も、大幅に増えている。2013年には、さらに募集回数のみならず、募集人数も増えている。

(参照) 「キャビンアテンダント募集時期一覧」

 

経済動向

東日本大震災があった2011年に続き、2012年春先以降も、景気低迷が続いていたが、2013年に入り、景気が持ち直してきている。それに伴い、消費者マインドが改善しつつあり、高額商品が売れるなど、個人消費も底堅く推移している。

海外経済も、欧州債務問題の影響は残っているが、米国・中国中心に経済が持ち直してきている。さらに、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムは、GDP平均で、前年比6%強での成長予測となっている。 

(参考) みずほ総合研究所レポート

旅行業界

2012年の年間訪日外国人は、836万人となり、前年(621万人)に比べると、約35%増えた。大震災前の2010年には、861万人であったので、訪日外国人数は、ほぼ戻ってきている。日本政府観光局などが、力を入れて海外での訪日誘致を行なっているので、訪日数はさらに増え、2013年には1000万人に迫る勢いとなっている。日本人の海外旅行者数も、過去最大の1849万人となっている。

さらに、国内旅行のうち、航空機利用者数は、8491万人で、前年(7905万人)に比べ、9.4%増加している。

(参照)日本政府観光局(JNTO)資料

 

航空業界

景気回復傾向は、旅客増につながり、航空業界にも追い風となっている。ANAグループが営業利益で過去最高を記録したり、JALグループも予測以上の利益を確保するなど、中堅航空会社も含め、各社とも経営状態がよくなってきている。運航1年目のLCCは、経営を軌道に乗せるのに苦戦しているようすがうかがえる。

追い風が吹き始めている一方、尖閣問題や鳥インフルエンザ問題で、中国路線での旅客回復が遅れている。また、1月からの787機材の運航停止で、多数のキャンセル便が発生した。本年6月から運航再開が認められたが、当該機材に対する旅客不安心理を払拭できるかが課題となる。


アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなってきている。アジア便はますます増えていくことになる。これに伴い、アジア便で活躍する日本人CAも増えていくことになる。

2013年に入り、中国とインドを除くアジアからの訪日旅客数が2桁の伸びとなっている。韓国、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシアなどからの訪日旅客が、3月には過去最高の伸びを示している。(日本政府観光局)


国内航空会社再編

ここ数年、JALグループ、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきた。その結果、国内航空会社は下記のとおりとなっている。

 

JALグループ
・・・
JAL JALエクスプレス ジェイエア 日本トランスオーシャン 琉球エアコミューター 日本エアコミューター
ANAグループ
・・・
ANA エアージャパン ANAウィングス
独立系
・・・
エアドゥ 北海道エアシステム アイベックス スカイマーク ソラシド スターフライヤー フジドリーム 天草エアライン オリエンタルエアブリッジ リンクエアーズ(新規)
LCC系
・・・

ジェトスタージャパン(JAL系)  エアアジアジャパン(ANA系) ピーチ(ANA系)

 

ANAグループ社数は再編の結果3社と少なくなったが、エアドゥ、ソラシド、スターフライヤーと協力関係を築いている。エアアジアジャパンは、ANAとエアアジアが資本提携して作られた会社だったが、旅客低迷と経営方針の違いにより、2013年6月に提携関係を解消している。エアアジアジャパンの名前がなくなり、2013年11月より、「バニラエア」として運航を続ける。(追記2013.08)


国内航空会社のCA採用

2012年には、JALが600名(新卒200名、既卒400名)のCA採用を行なった。ANAも450名(新卒400名、既卒50名)を採用した。2013年も、JAL350名(新卒200名、既卒150名推定)、ANAは600名(新卒450名、既卒150名)と、引き続き大量採用となっている。

 
2013
2012
JAL 350名 (新200 既150) 600名 (新200 既400)
ANA 600名 (新450 既150) 450名 (新400 既 50)

 

中堅航空会社では、2013年に入り、JALエクスプレス90名(推定)、ジェイエア50名、日本トランスオーシャン(20〜30名)、ANAウィングス40名、ソラシド40名となっている。エアドゥ、スターフライヤー、フジドーリム、オリエンタルエアブリッジは、各社若干名の採用となっている。エアドゥが8月に再募集を行なっている(8月現在)

ここ数年の傾向として、ソラシド、スカイマーク、スターフライヤー、エアドゥなど中堅航空会社CAがJAL、ANAに移籍するケースが増えている。その結果、欠員が出るため採用を行なう航空会社もある。

また、JAL、ANA既卒採用では、航空会社グランドスタッフ、金融機関(銀行・証券)、サービス関連(ホテル、旅行業)、商社出身者が多く見受けられる。中には、看護師、教師からCAになる人たちもいる。内定した8割以上が四大卒となっている。

JAL CA採用実績

募集年
1994
1995 1996
1997
1998 1999
2000
2001
2002
2003 2004
採用数
620
570
650
400
340
0
240
250
120
120
120
新卒
620
370
390
310
340
0
0
250
120
120
120
既卒
200
260
90
0
0
240
0
0
0
0

募集年
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013 2014 2015
採用数
120
140
260
450
30
0
0
600
350
275  
新卒
120
140
200
200
30
0
0
200
200
200  
既卒
0
0
60
250
0
0
0
400
150
75  

 

ANA CA採用実績

募集年
1994
1995 1996
1997
1998 1999
2000
2001
2002
2003 2004
採用数
不明
0
0
250
新卒
0
0
250
既卒
0
0
0

募集年
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013 2014 2015
採用数
530
850
300
300
350
350
700
450
600
716  
新卒
200
400
200
200
250
200
400
400
450
 456  
既卒
330
450
100
100
100
150
300
50
150
 260  

 

JAL・ANA受験については、会員ページ「JAL受験のまとめ」「ANA受験のまとめ」を参考にしてください。

 

外資航空会社のCA採用

外資では、中近東系のエミレーツ航空やカタール航空が、よく採用試験を行なっている。エティハド航空も日本人CAを採用するようになった。これらの航空会社は世界中で採用試験を行なっている。採用回数が多いのは、CAの入れ替わりが激しいともいえる。

アジア系では、シンガポール航空、タイ航空、大韓航空が、日本便で総2階建A380機材を投入した結果、日本人CAの必要数が増している。中華航空やアシアナ航空、ドラゴン航空、さらには、経済成長が著しいインドネシアガルーダ航空も日本人CAの採用を行っている。キャセイ航空には、2012年初めに多くの日本人CA(2011年末採用)が入社しているので、その後募集がかかっていない。

欧州系では、2012年に、ルフトハンザ、ヴァージンアトランティック、フィンエアが、日本人CAの採用を行なった。アリタリアは、機内通訳として乗務経験者のみの採用となっている。2012年5月に募集があったが、内定者は2013年6月時点で、いまだに入社できていない。

2013年に入ると、KLMオランダ航空、オーストリア航空が採用を行なった。エールフランス、英国航空は、ヨーロッパにいる日本人に募集をかけているもようで、日本での採用試験はここしばらく行なっていない。いずれの航空会社も、日本人CAの採用数は補充程度となっている。

オセアニア系のカンタスやニュージーランド航空は、両国での永住権(労働許可)を所持している日本人のみを採用している。

米国系では、以前は、日本で採用を行なってユナイテッドやデルタは、ここしばらく日本での採用は行なっていない。米国系航空会社は、現在のところ、米国での永住権を所持している日本語スピーカーのみの本国採用となっている。2013年に入り、ユナイテッドやアメリカン、ハワイアンが日本語のできるCA募集を行なっている。

 

CAに求められる課題

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2011〜2012年

2012.03記載

CA就職事情

国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は19社となる。そして、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)200名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、13000〜15000名のCAが乗務している。そして、毎年、1000名以上の日本人CAが新たに誕生している。

ただし、男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない数となっている。当塾も日本人スチュワードについて把握ができていない。

参照 「客室乗務員募集要領一覧」

 

CA採用状況

2011年は、国内系11社16回、外資系16社25回で、合計41回のCA募集があった。東日本大地震後、日本便への旅客需要に不透明感が出てきたため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAの人員計画見直しを余儀なくされた。それも徐々に落ち着き、結果として、前年並みの採用回数となった。

 

経済動向

2011年は、国内では、大震災による経済への影響があった。海外では、債務問題を抱えた欧州の財政危機やタイ洪水による生産活動の低迷があった。その結果、日本製品の輸出が伸びず、日本の貿易収支は赤字に転落することになった。2012年に入っても、赤字が続いている。日本は、米国がそうであるように、貿易赤字と財政赤字の国になりつつある。一部の研究機関では、2012年後半から輸出も持ち直し、貿易黒字になるだろうと予測しているところもある。

国際収支は、「貿易収支」「サービス収支」「所得収支」「経常移転収支」で構成されている。貿易収支は、輸出と輸入の差額となる。サービス収支は、たとえば、日本人が海外旅行をして、外国に落とすお金と、外国人が日本に来て落とすお金の差額を云う。日本に来る外国人旅行者より、海外旅行する日本人のほうが圧倒的に多いので、収支は赤字となる。資本移転収支は、国際機関に拠出したり、政府間の無償援助に使うお金であり、出て行く一方で、いつも赤字となっている。唯一、黒字なのが、所得収支である。海外に投資して配当を受け取ったり、外国に工場を作ってそこで稼いだお金を日本に送ってきている。この額が大きいため、なんとか国際収支全体では黒字となっている。だからといって、安泰であると考えないほうがよい。日本が経済大国だった時代は終わっていると云える。

 

旅行業界

2011年、最大の出来事は、云うまでもなく、東日本大震災だった。それと同時に、原発の放射能漏れも起きた。震災直後は、日本在住外国人の多くが、日本脱出を図った。また、訪日を予定していた外国人の多くが旅行をキャンセルすることになった。2010年には861万人だった訪日外国人数は、621万人になり、約240万人も減少してしまったのだ。救いは、2011年後半から2012年初めにかけて、訪日旅客の中心となっている香港、中国、台湾や他アジアからの旅客者が少しずつ回復してきていることだ。それでも、これらの国からの旅客は、その前の年に比べ、3割近く落ち込んでいる。

一方、震災後しばらく旅行を控えていた日本人は、円高を生かして海外旅行やビジネス渡航の日本人の数は、震災後は1699万人(前年1664万人)と増加している。反面、国内線利用者数は、前年に比べ7%前後減少してしまった。


航空業界

国内航空会社は、震災の影響による旅客の落ち込みに対して、機材の小型化や便数調整や経費削減などで柔軟に対応してきている。このようなきびしい状況下でも、利益が出る体質づくりを行なってきた結果、JALグループは、2049億円(営業利益率17%)、ANAグループは970億円(営業利益率6%)と、それぞれ営業利益を出している。スカイマークも155億円の営業利益(営業利益率19%)を見込んでいる。

大震災の影響で、日本便を減便していた外資航空会社も、2011年後半には、強い円をめざして、日本人旅客需要増が見込める日本便の強化を図り始めている。

日本の人口問題

日本の人口は、2000年あたりをピークに減少傾向にある。2010年には、常住外国人も含めた日本の総人口は1億2806万人だったが、2030年には、1億1662万人、2048年には1億人を割ると予測されている。これに呼応するかのように、国内線利用客(年間)は、2000年の9600万人をピークにして、その後、減少を続け、2010年には8200万人だった。2011年は、震災の影響もあり、さらに7750万人まで減少している。一方、日本人の海外旅行数も、1996年には1750万人だったが、その後、1600万人前後で推移し、増加に転じていない。日本の人口減少は、日本人旅客の減少に結びついていく。航空会社の経営も、外国人旅客獲得のために、より国際化していくことになる。

(参考) 国立社会保障・人口問題研究所

アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなって行くと同時に、アジア便はますます増えていくことになる。それに伴ってCAの採用も増えていく。(2012.07追加)


国内航空会社再編

日本人旅客数の伸び悩みは、航空業界の再編を促すことになる。ここ数年、JAL、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきている。台湾路線を運航していた日本アジア航空(JAA)や、リゾート路線を担ってきたJALウェイズ(JAZ)は、JALに統合された。JALグループでは、日本航空(JAL)、JALエクスプレス(JEX)、日本トランスオーシャン(JTA)、ジェイエア(Jair)となっている。そして、LCCであるジェットスタージャパン設立に資本参加している。JALウェイズやJAAのCAたちは、今ではJAL CAとして乗務している。2002年に統合が行なわれた旧日本エアシステム(JAS)のCAも、JAL CAとして乗務している。

一方、ANAグループも、2012年4月には、ANAとエアニッポン(ANK)の統合が行なわれた。2010年には、すでにエアーニッポンネットワーク、エアネクスト、エアセントラルが統合され、ANAウィングスとなっている。その結果、ANAグループでは、全日空(ANA)、エアジャパン(AJX)、ANAウィングス(AKX)の3社中心の体制になる。統合する一方で、LCCのピーチアビエーションとエアアジアジャパンを設立もしくは資本参加している。

LCC・・・Low Cost Carrier 格安航空会社


日本航空グループ

経営再建がほぼ完了し、2012年9月には、株式市場への再上場を予定している。経営再建に力を振るった京セラ会長の稲盛和夫氏が名誉会長に退き、社長だった大西賢氏が会長に、そして、機長出身の植木義晴氏が新社長と、2月には、新しい経営体制になった。

4月から成田―ボストン線 12月より成田−サンディエゴ線、2013年3月より成田−ヘルシンキ線の開設を予定している。成田−シンガポール線を週7便から14便へ増便して羽田−シンガポール線を加えると、週21便になる。シンガポールから北米への旅客の便利性を高める。2年連続で営業利益1800億円以上を達成し、守りの経営から攻めの経営に変化しつつある。便数増加や路線増加に伴い、CAの補充も必要になってきている。


全日空グループ

ANAは、2011年、国際線就航25周年を迎えた。2012年は、会社創立60周年の年になる。2012年には、1兆5000億円企業をめざしている。11年のジャカルタ・マニラ便の就航開始に引き続き、12年1月から羽田−フランクフルト線の運航を開始した。さらには、シアトル、サンノゼへの就航も予定している。中国線も強化している。成田−杭州、関空−杭州、関空−青島を毎日運航(デイリー化)開始し、4月には、すべての日中線は毎日運航されることになる。また、2011年12月より、言語対応力の向上を図り韓国客室乗務員の採用を行なっている。さらに、2012年10月からは成田−ヤンゴン(ミヤンマー)、成田−デリー(インド)への就航を予定でしている。


中堅航空会社

スカイネットアジア航空は、会社カラーを“ピスタチオグリーン”にしてブランド名を変更し、2011年7月より「ソラシドエア(Solaseed Air)」名で運航している。国内航空会社でCAユニフォームにパンツルックを取り入れ、黒が基調のスターフライヤーは、ハイブリッドなLCCをめざし、2011年12月に株式市場に上場した。北海道にちなんだ飲物や北海道放送のアナウンサーがパートナリティを務める機内オーディオ番組の提供などで独自色を出しているエアドゥも4年連続で増収増益となっている。仙台空港を拠点とするアイベックスエアラインは、東日本大震災で、空港閉鎖の影響をもろに受けた。これら4社は、業務提携やコードシェアなどでANAの経営支援を受けている。


スカイマーク

格安運賃の提供が、旅客からの支持を得て、大幅に旅客数を増やしている。2014年から、ロンドン、ニューヨーク、フランクフルトなど国際線進出をめざし、総2階建エアバスA380の6機購入を発表している。国際線要員の確保のため、乗務経験者の採用を行なってきた。社内的にも、国際線乗務員の育成を行なっていくことになる。新人CAの場合、同社は、CAを直接採用せず、グランドスタッフなどからの社内登用制度に切り替えている。乗務未経験で、新たに採用されたCAたちは、機内業務と空港業務を行なう。


外資航空会社の採用

国内で大災害が起きたため、身内が心配で、海外基地から帰国を希望する外資CAも多く見られた。同時に、外資CAたちの間では、他社への移籍もひんぱんに行なわれている。そのため、新たなCA補充を行なった航空会社もあった。大韓航空(KE)、オランダ航空(KL)のように、契約期間満了CAの退職に伴う募集もあった。フィンランド航空(AY)は4年ぶり、スカンジナビア航空(SK)は6年ぶりに日本人CAの補充を行なった。他社に比べ、退職者が少ないタイ国際航空(TG)は3年ぶりに28名の採用を行なった。国内系では、既存航空会社に加えて、LCC(格安航空会社)のピーチアビエーション、エアアジアジャパン、ジェットスタージャパンのCA募集があった。

引き続き日本人CAの採用も活発に行なっているのは、エミレーツ航空、カタール航空など中近東系である。ヨーロッパ系の航空会社は、景気の低迷もあり、補充程度の採用となっている。加えて、勤務条件が悪化の傾向にある。また、中国人のヨーロッパ旅行客が増えているため、むしろ中国人CAを必要としているところがある。アジア諸国では、経済が活発化している国が増えている。自国民の旅行客の増加や日本人旅客獲得のために日本便を増やしつつある航空会社が増えている。さらには、日本経由の米国便も増やしている。

国内・外資航空会社情報 会員コーナー

LCCの本格参入

2012年は、LCC時代の幕開けの年になる。3月には、ピーチアビエーション、夏場には、エアアジアジャパンやジェットスタージャパンが国内線に参入する。そして、近距離国際線への就航もめざしている。JALグループやANAグループの統合が行なわれ、国内航空会社の数が少なくなり、CA採用回数も減った分、それを補うように、LCCの採用が始まっている。これらLCCはスタートしたばかりであり、CAの給与などを含む勤務条件は不明な点が多々ある。大手航空グループと違い、応募学歴は高卒以上となっているので、より多くの人に就業チャンスが出てきている。

2012.05募集のエアアジア・ジャパン(JW)の募集要領を見ると、「最長3年を目処に契約更新が可能」と記述されているように、LCCでは、長期的に乗務することがむずかしい場合があります。このような場合、乗務開始2年目あたりから、他社移籍(転職)準備を始めることになる。

 

CAをめざす方へ

シンガポールの人口は、470万人にもかかわらず、シンガポール航空(SQ)は世界有数の航空会社と評価されている。エミレーツ航空(EK)があるアラブ首長国連邦(UAE)の人口450万人であるが、人気も高く、成長し続けている。いずれの航空会社も、自国民の利用者数はそれほど期待できない。その中で、航空会社経営を行なっている。シンガポールは、国民自体も英語を話し、文化面でも国際化している。エミレーツ航空のCAは、世界150ヶ国から集まってきている。

国内大手航空会社も、外国人旅客獲得のために、より国際化していく。国内中堅航空会社でも、国際線進出を狙っている。その中で、CAも、語学をはじめ、さらに国際感覚を求められる。CAをめざすのであれば、英語はしっかりおさえておくことが第一歩となる。

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2010〜2011年

2011.10追記

CA採用状況

2010年には、国内航空会社9社14回、海外航空会社20社33回のCA募集があった。経営再建中のJALグループでの採用が一時的に中止になっている一方、海外航空会社のCA募集回数が3倍近く増えた。

2009年には、CA募集がなかったシンガポール航空(SQ) 、マレーシア航空(MH)、ベトナム航空(MH)、アシアナ航空(OZ)、大韓航空(KE)、香港ドラゴン航空(KA)、中華航空(CI)などが採用を再開した。ヨーロッパ系でも、オランダ航空(KL)、ヴァージンアトランティック航空(VS)、フィンランド航空(AY)、ルフトハンザ航空(LH)が採用を行った。それ以外では、日本乗り入れを開始した海外格安航空会社も日本人CAの採用があった。

経済動向

リーマン・ショック後の景気低迷から脱却するために、各国は金融緩和や市場へのマネーサプライを増やすなど、景気刺激策をとってきている。そして、2009年を底に、世界経済は徐々に回復の兆しが見え初めている。

特に、2010年は、中国をはじめとするアジア諸国の経済成長率(GDP)が大きく伸びた。その反動で、2011年は、やや伸びが鈍化すると言われている。

        2010年GDP(経済成長率)

中国 10.3% インドネシア 6.1%
インド 8.9% マレーシア 6.9%
韓国 6.1% タイ 7.4%
台湾 10.3% フィリピン 7.3%
香港 6.1% ベトナム 6.8%
シンガポール 14.9% 日本 3.3%

                               第一生命経済研究所

どの国(日本を除く)も、景気回復に伴って、失業率も改善し、所得も伸び始めている。

                        GDP・・・「国内」総生産=経済成長率
                        GNP・・・「国民」総生産

 

航空業界2010

2010年に、日本を訪れた外国人旅行客は861万人となった。前年に比べ182万人の増加となった。落ち込んでいた日本人の海外旅行者数も1664万人と、約120万人と増加した。

世界全体でも、2010年は、航空旅行需要が8%の伸びを示した。2011年はじめの中近東地域での政治変革による混乱で、原油の高騰懸念と運賃への影響があるものの、航空旅行需要は引き続き伸びていくと推測される。

日本では、政府観光局によるVisit Japanキャンペーンを引き続き行っている。当面の目標は訪日外国人数年間1000万人にするための誘致を行なっている。さらには、2016年までに2000万人の目標も掲げている。アジアの人たちの所得上昇に伴い、アジアからの訪日数がさらに増えることが期待されている。

一方、国内線も、2009年には年間8300万人まで落ち込んでいた旅客数が、2010年には、9000万人超えまで戻してきています。ちなみに、日本の国内旅行者数は、他の輸送手段も含めると、年間3億人弱(延べ人数)となっている。

デフレからの脱却に苦労している日本だが、海外経済(アジア経済)の回復に伴い、徐々に景気が上向いてきている。株式市況や商品市況が上昇しているので、個人資産も増加しつつある。そのお金が商品購入や旅行に向かってきている。


国内航空会社2010

2008年のリーマン・ショックによる世界不況の結果、国際線・国内線とも、旅客数が大幅に減少した。国内線では、2007年には、年間9500万人の利用客がいたが、リーマン後の2009年には、8400万人まで落ち込むことになった。同じく国際線では、1730万人だった日本人海外旅行者数は、1545万人まで減少してしまった。また、2008年には、835万人の訪日外国人だったのが、2009年には679万人まで減少している。

小泉政権下で、2007年までは日本の景気も順調に推移していた。国内航空会社は、旅客数の増加に伴い、飛行機を増やし、供給座席数も増やしてきた。CA採用数も増えていた。ところが、2008年のリーマン・ショックによる世界不況により、旅客数が急激に減少した結果、どの航空会社も、リストラが追いつかず、赤字経営に陥った。


日本航空グループ

特に、時代への対応が遅れていたことや、旧JASとの合併が裏目に出たことなどで、リーマン・ショック後、日本航空グループの日本航空の経営状態が悪化してしまった。そして2010年1月に、企業再生のための会社更生法申請に至った。赤字路線からの撤退など大幅な便数削減、機材削減、人員削減を行ない、また、傘下のJALウェイズ社を統合し、経営の効率化を図っている。JAL、JALエクスプレス、JTA体制への再編も行なっている。2010年には、約2000人のJAL CAが職場を去る結果となった。7000人近くいたCAが、現在では、5000人前後になってきている。大幅なリストラを実施したことや、旅客数が回復してきていることから、2011年3月決算では、最終的に、営業利益1880億円となり、史上最高の利益が出るに至った。会社は、多くの社員たちに退職奨励を行なったばかりのため、2011年CA採用試験は見送られることなった。CA採用試験の再開は2012年と予想している。


全日空グループ

一方、全日空グループも、2009年には、営業利益が大幅に落ち込むことになった。そのため、赤字路線からの撤退や人員削減、更なる経営の効率化を図ってきている。2010年10月には、傘下のエアーニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルを統合してANAウィングにしました。また、2011年4月にANAとエアーニッポが統合となります。ANA、エアージャパン、ANAウィングの3社体制になりつつある。また、香港の投資会社と組み、関西空港を拠点とした格安航空会社(ピーチ)やエアアジアと提携してのエアアジアジャパンの設立を行っている。2011年からの3ヶ年経営計画では、国際線旅客36%増、国内線旅客8%増を計画し、1兆5000億円企業をめざしています。2011年には、新卒CA400名、既卒CA300名の採用を発表しています。


スカイマーク

2008年、2009年と、多くの航空会社が赤字経営を強いられる中で、唯一、黒字経営となっているのがスカイマークです。格安運賃の提供が、旅客からの支持を得て、大幅に旅客数を増やしている。2014年から国際線進出をめざし、総2階建エアバスA380の6機購入を発表している。国際線要員の確保のため、JAL退職者や外資系航空会社出身者の受け入れも発表した。従来から在籍しているCAには、国際線乗務員としての育成を行なっていくことになる。今後、Delta航空(スカイチーム)との関係を深めていくのではないかと予想している。


羽田国際化

2010年の航空業界の最大のトピックスは、10月からの羽田空港国際化でした。JAL、ANAに加えて、羽田国際空港に乗り入れを開始した外資航空会社は、アジア系では、韓国からは大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、中国からは中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)、香港からキャセイパシフィック航空(CX)、台湾から中華航空(CI)、エバー航空(BR)、さらには、タイ航空(TG)、シンガポール航空、マレーシア航空(MH)が就航している。マレーシアに拠点をおく格安航空会社エアアジアX(D7)も就航している。

追記 ベトナム航空就航予定2012夏

米国系航空会社では、アメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)、ハワイアン航空(HA)が就航している。ユナイテッド航空(UA)は、羽田乗り入れ枠を確保できていない。

ヨーロッパ系航空会社では、英国のブリティッシュエアウェイズ(BA)のみ就航を開始している。エアーフランス、ルフトハンザ航空など他の欧州大手航空会社は、運航スケジュールや需要予測の問題から、現在のところ就航を見合わせている。


羽田国際化とCAたち その@

現在のところ、羽田国際線発着は、深夜早朝に限られている。バンコク、シンガポール方面への出発時刻は、各社とも、午前00:30付近もしくは、早朝06:30前後となっている。米国行き便も、午前00時前後もしくは早朝となる。JALパリ便は午前01:30出発、ブリティッシュエアウェイズのロンドン便は、早朝06:30となっている。

羽田発国際線乗務は、CAたちにとって、完全徹夜の深夜便乗務となったり、早朝06:00便では、乗務のための会社出頭が夜中の04:00前後になったり、成田便乗務とは、まったく違う勤務状況となっている。CAも、さらに体力が求められている。

ちなみに、深夜便乗務で有名なのは、中近東のエミレーツ航空、カタール航空です。中近東は、アジアとヨーロッパの中継地点となっている。アジアやヨーロッパの目的地によい時間帯に到着するためには、ドバイやドーハを真夜中に出発して、10時間以上の乗務を行なうことが少なくない。


羽田国際化とCAたち その@

一方で、いままで東京便乗務では、本国人CAも含めて、海外基地の日本人CAは、ほとんどが成田近辺のホテルに宿泊していた。日本人CAたちは、学生時代の友達に会おうとしても、実家に帰るにしても、東京まで出て行かなければならなかった。時間も交通費もかかるため、それもままならず苦労していた。

羽田便乗務が始まることによって、東京エリアのホテルに滞在できるようになり、タイ航空やマレーシア航空、シンガポール航空などの日本人CAは、都心にも出やすくなった。遠距離恋愛の恋人も、会いに来やすくなったと喜んでいるCAもいる。

中国系の航空会社は、上海、北京、ソウル、台北などから羽田まで、飛行時間が3,4時間の乗務となる。これらの基地にいる日本人CAたちは、日帰り便乗務となり、羽田に到着してもトンボ返りとなってしまう。東京Stayはあまり期待できないと言える。

 

格安航空会社の台頭

欧米では、格安航空会社のシェアが3割に達している。その代表が、米国ではサウスウェスト航空であり、ヨーロッパでは、アイルランドのライアンエアー、英国のイージージェットが有名である。1990年代ごろから拡大基調を続けてきている。2000年代に入り、アジアでも、格安航空会社の設立がさかんに行なわれるようになった。飛行機の運航効率を上げるために4時間以内の短距路線が中心となっている。日本に乗り入れているアジア系の格安航空会社は下記のとおりである。                     (2011.06現在)   

春秋航空 (中国) 茨城−上海
チェジュ航空 (韓国) 
中部−ソウル
エアプサン (韓国) 成田−釜山
イースター航空(韓国) 成田−ソウル
ジェットスター航空 (豪) 成田−ケアンズ
ジェットスターアジア (豪) 関空−シンガポール
セブ・パシフィック (比) 関空−マニラ
エアアジアX (マレーシア) 羽田−クアラルンプール

格安航空会社のうち、春秋航空、ジェットスター、ジェットスターアジア、エアアジアXが、日本人CAを採用している。

2011年後半には、日本国内でも格安航空会社が誕生している。

エアーアジアジャパン(ANA系) 成田ー国内線
ピーチ(ANA系) 関空ー国内線
ジェットスタージャパン(JAL系) 成田ー国内線

新規の航空会社では、社内システムや機内サービスなど、模索しながらのスタートとなる。これらの会社をめざす人たちは、自分たちで会社を作り上げていくくらいの覚悟が必要となる。コストを下げるため、旅客を楽しませるエンターテイメントなどの機内設備や機内サービス品も簡素化されいる。その分、CAが旅客を楽しませることも期待される。

東北関東大震災の影響

2010年には、景気も上向きのなりつつありました。そして、国際線、国内線旅客も順調に増えてきていました。そこに起きたのが2011年3月11日の大地震である。加えて、その想定以上の地震と津波よる福島原発での放射能漏れ事故を伴った。その直後には、日本に住んでいる外国人や旅行者たちは、ぞくぞく日本脱出を行なった。地震後の日本発便は、どこも満席だった。一方、日本に到着する飛行機は空席が目立つようになった。日本訪問を予定していた多くの個人客や観光客が旅行をキャンセルしてしまった。

国内線は、東北地方の道路が寸断されたため、陸上交通が使えなくなったため、東京以西から東北や北海道へは飛行機に頼るしかなくなった。さらには、東京など首都圏から脱出する人も多く、一時的に、国内線の混雑が続いた。中には、ペットを連れて脱出する旅客も大勢いた。航空会社は臨時便を出すことで対応していた。

それら一時的混乱が落ち着いた後、旅客数の落ち込みが始まることとなった。国際線、国内線とも、減便したり、使用機材を小型化したりした。その結果、CAが余り気味の状態になることとなった。

 

外資航空会社の対応

福島原発事故を受けて、外資航空会社の一部は、成田便を関空行きに変更したり、乗務員たちを成田・羽田付近に宿泊させないなどの対応をとった。一時的に、日本便の運航を中止した航空会社もあった。本国人CAの中には、原発事故の影響を心配して、日本便乗務をキャンセルする人も出た。

 

今後の予測

日本政府は、ビジットJapanキャンペーンを行い、日本の良さを海外に宣伝してきました。訪日外国人も861万人まで回復し、さらに1000万人に増やすべく努力していたところでした。そこに、かってない大きさの地震が起こり、津波で各地が破壊され、放射能漏れまで起きてしまいました。その結果、日本は怖い国のイメージとなり、訪日外国人は大幅に減少することになった。日本人も、多くの人たちが被災している中、心情的に、海外旅行、国内旅行をしばらく控えることでしょう。特に、東北地方や関東北部の人たちは、生活の建て直しに追われることになります。

一時的な旅客の減少に伴って、各航空会社も、路線・便数計画の見直しを迫られることになりました。CA採用数を減らしたり、採用そのものを見送ったりすることもありました。その後、便数削減などの効果が出たためか、各社現役CAたちに聞くと、6月以降、多くの便で混みはじめているようです。当塾では大震災の影響がしばらく続き、CA募集も、多くは期待できないと予測していました。しかしながら、徐々に、CA採用が再開されてきています。

大災害が起きると、経済活動が停滞し、景気は一時的に落ち込みます。しかし、そのあとには経済活動が活発になり景気も戻ってきます。災害のあとには、かならず復興が行われるからです。復興費用は10兆円とも20兆円とも云われています。復興に関係する企業はフル操業になります。

復興には時間がかかりますが、そのあとには、復興した日本を見に、多くの外国人が訪れることになるでしょう。

今回の大地震では、家族を失ったり、住んでいた家を失ったり、多くの方が苦難を味わっています。それらの人たちが早く立ち直れるよう、皆で応援していきましょう。

2011.06記載

JAL CA採用再開の可能性

経営再建中だったJALは、2011年3月に会社更生手続きが終了し、自主的経営に戻りました。経営状態もよくなり、2012年9月に株式市場への再上場を行なわれる予定です。再建中は、人員削減など再建策が優先されていました。そのため、CA採用も中止となっていました。株式市場への再上場は、CA採用再開を意味しています。2012年春から夏にかけてCA募集が再開されると予想しています。

2011.12修正

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2009〜2010年

 


2010年採用状況

当塾サイトに掲載されている「フライトアテンダント募集時期一覧」をご覧になると分かりますが、2009年前半には、JAL・ANAともに、募集人数は少なくなっていたものの、例年どおりの新卒採用を行っていました。中堅航空会社でも、採用が行われていました。ところが、後半にかけて、リーマンショックの影が日本経済にもじわじわと影響が出てきました。旅客数の減少が著しくなり、国内系航空会社も、外資系航空会社も、CAを採用するどころではなくなりました。中近東系航空会社を除く外資系航空会社では、ほとんどの航空会社が日本人CAの採用を見合わせてしまいました。2009年、2010年の採用では、各社合計しても、募集数が2005、2006年の1/3以下になっています。その分、CA受験では競争が激しくなっています。2010年に入り、10月からの羽田、成田就航に備え、一部の航空会社が採用を再開し始めています。


旅客数減少

2009年は、航空業界にとって最悪の年になったと言えます。景気低迷に伴い、旅客数が大幅に落ち込みました。多かった年に比べると、国際線では、日本人出国者数が約200万人減、外国人入国者数が約150万人減と、合計350万人減少しました。国内線利用客も、2007年には年間1億人弱でしたが、2009年には9000万人弱まで落ち込んでしまいました。2009年は、日本のみならず、世界の航空業界も厳しい年でした。世界の航空業界全体では、8500億円の赤字となりました。


経営立て直し

その中で、国内航空各社は、赤字路線からの撤退や便数削減、大型機材から小型機材へ、旅客需要に見合った機材の投入、人件費を含めたコスト削減などで経営の立て直しを図ってきました。しかし、どの航空会社も収入が落ち込んでしまいました。このような中で、JALが会社更生法を申請するに至りました。ANAグループも最終損益では、573億円の赤字となりました。唯一、黒字を確保したのがスカイマークでした。


大量の退職者

航空会社の経営が順調なときは、結婚や出産などで退職するCAの補充に加え、増便や路線拡大のため、毎年一定数のCAを確保してきました。したがって、退職するCAより、入社してくるCAの数の方が多いのが普通です。因みに、2005年はCA募集が多くあり、新たに約1500名のCAが採用されました。昨年から今年にかけては、それが逆転することになります。大量のJAL現役CAの退職が見込まれているためです。ANAグループでも、一定以上の経験者から希望退職者を募っています。加えて、若手CAも結婚などで退職するケースが多く出ています。また、中堅航空会社でも、毎年、退職する現役CAが多くいます。それらを合計すると、今年は、1500人から2000人のCAが、大空から去っていくことになります。


国内航空会社の採用

今年、新たなCA採用は、どの航空会社も控えめにしています。2010年に入り、国内系航空会社では、ANA新卒採用200名程度ならびにエアドゥやスターフライヤーが20〜30名前後の募集を行ないました。4月時点で、それら以外に、大手航空会社や中堅航空会社からのCA採用募集が出てきていません。どの航空会社も、景気の回復がどのくらい期待できるのか、羽田拡張で便数を増やしたいが旅客がいるのか、JALがどうなるのか、これらを考え合わせ、慎重に経営計画を練っているため、CA募集がなかなか出て来ないのが現状です。


外資航空会社の採用

2009年、外資航空会社CA募集は、エミレーツ、カタール、エティハドの中近東系航空会社が中心でした。それら以外の外資航空会社は、ほとんどと言ってよいくらい採用がありませんでした。2010年に入り、羽田国際線発着枠拡大に伴う、外国航空会社が新規に乗り入れてきます。また、成田空港も、発着枠拡大が行なわれた結果、今まで、大阪までしか乗り入れていなかったエミレーツ、カタール、エティハドが、3月より、成田空港にも乗り入れするようになりました。同様に、ベトナム航空も成田線を開設しました。


羽田空港国際線拡大

2010年は、D滑走路オープンに伴い、羽田への新規外国航空会社乗り入れが始まります。5月現在、羽田に乗り入れているのは、大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)とJAL、ANAです。10月以降、これらの航空会社に加えて、タイ航空(TG)、マレーシア航空(MH)、エアアジア(AK)、シンガポール航空(SQ)、アメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)、ハワイアン航空(HA)、ルフトハンザドイツ航空(LH)、KLMオランダ航空(KL)、エールフランス(AF)、英国航空(BA)、ヴァージンアトランティック航空(VS)が、順次、就航を開始します。米国航空会社については、当初、下記3社が羽田就航予定です。

       アメリカン航空  ニューヨークー羽田

       デルタ航空    ロスアンジェルスー羽田  デトロイトー羽田

       ハワイアン航空  ホノルルー羽田 

羽田便開設に備えて、一部の航空会社では、日本人CAの増員が必要になっています。2010年の年明けとともに、KLMオランダ航空、シンガポール航空、アシアナ航空、大韓航空、ヴァージンアトランティック航空がCA募集を行なっています。成田乗り入れのベトナム航空も、日本人CA採用を行ないました。


JAL希望退職者

今年は、JALグループが大幅人員削減を余儀なくされているため、3月から4月初めにかけて、35才以上のJAL現役CAたちに対して、希望退職者の募集がありました。JALは企業規模を2/3に縮小するためです。JALインターナショナルでは、約7000人の日本人CAが飛んでいます。加えて外国人CAも1000人います。JALウェイズにも日本人・タイ人CA合わせて2000人ほど在籍しています。JALエクスプレスや日本トランスオーシャン航空、日本エアーコミューターなどでもCAが飛んでいます。JALインターナショナルでは、1200名の現役CAが希望退職に応募しています。中には、泣く泣く応募している方もいます。さらに多くのCAを削減せざるを得ないようです。次回のCA採用は、JAL再生が確実になったときになります。


JAL・ANA グループ内の再編

JALの大幅なリストラに伴い、グループ内航空会社の再編が予測されます。国際線は、JALインターナショナルとJALウェイズ社が担当していましたが、両社とも、路線縮小や減便で、便数が少なくなっています。国際線を担当する2つの会社を再編する可能性があります。同じく、国内線部門も、JALインターナショナルが担当する国内線、JALエクスプレスや日本トランスオーシャン航空、日本エアーコミューター、J-Airが担当する国内線の再編も必要になってきています。

一方、ANAグループでも、ANAとエアーニッポン(ANK)を再編したり、エアーニッポンネットワークやエアーネクスト、エアーセントラルを統合したりすることを検討しています。ANA傘下の航空各社も、これらの再編が終わるまで採用を控える傾向にあります。


スクール受難時代

英会話学校のジオスが、生徒集めが思うようにできず、経営が行き詰ってしまいました。その前には、NOVAが倒産しました。入学時に支払った何十万円という授業料が戻らなくなり困っている生徒が多くいます。CAスクールでも、生徒が集まりにくくなり、経営が厳しくなっています。CA出身者がこじんまり経営しているスクールの中には、生徒募集を中止しているところもあります。各地に校舎を開設してきた大手CAスクールも、生徒数減少に歯止めがかかっていません。なぜなら、CA内定数が激減しているからです。そこで、外資航空会社と採用代行で手を組んだりして、生徒集めを行っています。航空会社のCA採用数が、これほど少なければ、スクールに通う人も少なくなっています。CAスクールの中にも、経営が行き詰るところが出てくる可能性があります。欧米ではCAスクールに行くような人はほとんどいません。日本も、CAスクールの時代は終わりつつあります。因みに、これからCAスクールが盛んになるのは、タイ、中国、韓国、マレーシアなどです。


今後の見通し

2010年5月に幕が落とされた上海万博に象徴されるように、中国経済の復興はめざましく、世界経済をリードするほどの勢いになっています。これに合わせてアジア経済も復調の兆しを見せています。日本経済にもよい影響を与えつつあります。

国土交通省を中心として、政府は、外国人観光客を増やす政策をとっています。2016年までに、アジア諸国を中心に、2000万人(2009年697万人)の外国人を日本に呼ぶ計画です。外資航空会社が日本乗り入れをしやすくしたり、羽田、成田両空港を拡張したりしています。それに伴い、国内航空会社も、国際線便数を増やしていくことになります。また、多くの外資航空会社も日本に乗り入れてきます。独立系国内航空会社の中には、国際線進出のチャンスと考えているところもあります。

一方、日本人も、景気悪化で旅行をがまんしていたところがあります。日本の景気が回復すると、日本人の海外旅行、国内旅行も、ふたたび増えていく可能性があります。旅客の増加は、日本人CA採用数増につながっていきます。

2010.05記

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2008〜2009年

 

好景気が続いた2005〜2007年にかけては、日本人の海外旅行者数は1750万人前後で推移してきた。その後、アメリカ発のリーマン・ショックに端を発した世界的景気後退で、2008年の海外旅行者数は1590万人まで落ち込んでしまった。外国人の入国者数は、834万人でほぼ2007年並みだったが、急激な円高も加わり、年が明けた2009年1〜3月では、前年同時期に比べ約27%減少している(日本政府観光局JNTO調べ)。その影響は、特に、国際線を持つ大手航空会社に及んでいる。

一方、航空機を利用する国内旅行でも減少傾向が見られる。2007年の航空旅客数は約9550万人であったが、2008年は約9290万人と2.8%減少している。特に、地方路線の落ち込みが厳しくなっている。その結果、不採算路線が増加している。それに伴い、減便や運航中止のニュースが流れる。減便や運航中止は、客室乗務員の採用減につながる。採用試験期間中に人員計画の見直しが行なわれているので、当初の募集人数に比べ、実際に内定した人数が少なくなっていることがある。

追い討ちをかけるように、新型インフルエンザの発生があり、国際線、国内線ともに、一時的に、旅行を控える人たちが増える可能性がある。2009年は、航空業界にとって耐え忍ぶ1年になりそうである。


募集回数減少

CA採用試験は、例年、春と秋に集中する。しかしながら、2008年秋以降、CA募集がぴったり止まってしまった。2008年秋から年末までに、採用試験を行なったのは、国内系4社、外資系2社のみだった。

2009年に入り、JAL、ANAは例年どおり新卒募集を行っている。そして、地方路線を運航しているエアーセントラル、スターフライヤー、日本エアーコミューター、スカイネットアジア航空、ジェイエアー、JALエクスプレス、日本トランスオーシャン航空も、CA採用試験を行なった。例年、JAL新卒採用に続いて、国際線を運航しているJALウェイズが採用試験を行なうが、2009年上期の段階で、同社の募集が出てきていない。ANAグループでは、毎年、一定数の採用を行なうエアーニッポンの募集が出てきていない。さらに、スカイマーク社では、CAの直接採用から間接採用に変更になっている。同社では、CA業務、グランドスタッフ業務の両方ができる人材づくりを行なっている。CAはグランドスタッフから選ぶシステムに変更している。

当塾で把握している限りでは、2008年9月から2009年5月までに、CA採用試験を行なった外資系航空会社は、カタール航空、エミレーツ航空と新規日本乗り入れを開始したカンタス航空傘下のジェットスターのみだった。2007年〜2008年の同時期には、15社前後が採用試験を行なっている。


採用人数減少

2009年新卒採用では、JALが100名、ANAは250名の募集人数となっている。JALエキスプレス(JEX)が100名の募集を行なっているが、他の国内中堅航空会社は、退職等による欠員への補充程度の募集人数である。JAL、ANAの募集人数は、新型インフルエンザによる更なる旅客数減が起こるなど経営環境の変化次第では、内定者の数が少なくなっている可能性がある。2008年末に行なわれたJAL既卒採用でも、急激な経済状況の変化で、募集人数と内定者数は違う数字となっている。

景気が良かった2006年には、国内・外資系航空会社あわせて、新たに約1500人の日本人CAが誕生した。その数は、減少傾向にあり、2009年は、その半分以下になると予測している。


就職氷河期へ再突入

景気が好調だったここ数年、就職口が多くあり、CA採用への応募者数は減少気味に推移していた。それでも、大手航空会社の場合、新卒CA採用では4000〜6000名、既卒採用では、それを上回るエントリーが見られた。中堅航空会社へは2000〜3000名のエントリーがあった。

景気の先行きが読めないため、一般企業も、2009年に入り、景気のようすを見ている状態となり、採用数を抑えている。特に、女子の就職が厳しくなっている。そのため、女性中心の職場である客室乗務員への応募が多くなり、2009年は、狭き門になると推測される。


採用代行

景気低迷、少子化など時代の流れで、高い授業料を取っているCA関連スクールは生徒集めがむずかしくなってきている。そこで、生徒を集めるため、外資航空会社とタイアップし、CA採用代行を行なうスクールが増えてきている。カタール航空、エミレーツ航空、マレーシア航空、マカオ航空が各スクールと採用代行で提携を結んでいるようである。

スクール側は、それをうたい文句に生徒を集めたり、受験セミナーを開催したりして、少しでも受講料収入を増やそうと必死になっている。一方、航空会社側は、採用費用を削減できるメリットがある。日本で採用試験を行なうと、試験会場を借りたり、採用スタッフを日本に送ったりしなければならないので、採用試験は費用がかかる。その費用を少しでも抑えたいというのが航空会社の裏事情だ。これらの航空会社CAの中には、それらスクール出身者やCA受験セミナーに参加した人もいない訳でないが、そうでない人たちもCAになっている。スクールの宣伝に煽られる前に、語学をはじめ、自分自身の実力を高めておくことが大切である。

ただし、中国東方航空は、提携スクール生のみの採用となっている。マレーシア航空は提携スクールが開催するマレーシア航空受験セミナーを受講した者のみしか応募できない。閉鎖的な募集は、多くの人たちの受験の機会を奪うことになる。

格安航空会社の中には、エアーアジアのように、渡航・訓練費用はすべて応募側負担とし、現地訓練に通過した者だけを採用するという新たな採用方法をあみ出している会社もある。格安航空会社のため、訓練にかける予算を徹底的に省いているのであろう。そして、その訓練ツアーは100万円前後すると聞いている。 格安航空会社の勤務条件はかならずしもよい訳ではない。その点を考えると、そこまでしてCAになる必要があるものかどうか、疑問が残る。


羽田国際線便増加

すでに、羽田空港からは、ソウル、上海、香港に定期チャーター便が出ている。これに加え、D滑走路が完成する2010年には、羽田の発着枠が大幅に増加し、国際線便の発着も増える。JALやANAも、客室乗務員部門の組織を再編したり、CA要員の確保など、その準備を行なっている。特に、ANAは、それに合わせ、2009年上期に新卒・既卒合計350名の新規採用を行なっている。

政府レベルの航空交渉も行なわれ、フランスやイギリス、ドイツ、オランダとの提携が結ばれたり、交渉中であったりしている。エアーフランス(AF)、ブリティシュエアウェイズ(BA)、ヴァージンアトランティック航空(VS)、KLMオランダ航空(KL)やルフトハンザドイツ航空(LH)が、ヨーロッパ・羽田便への就航に意欲を見せている。また、タイやマレーシアとの航空交渉も終わり、タイ航空(TG)やマレーシア航空(MH)も羽田乗り入れに意欲を見せている。


新規乗り入れ航空会社(成田)

一方、成田空港は、第2滑走路の延長工事が完成し、2009年10月より、発着枠が増える。関空のみだったカタール航空の成田乗り入れが決まっている。エミレーツ航空も、乗り入れを希望しているが、航空交渉は協議中となっている。成田空港へは、ロシアのトランスアエロ航空やアロハ航空が乗り入れ予定であったが、延期となっている。現在、成田航空への乗り入れ希望をしている国は41ヶ国となっている。成田航空の発着枠拡大や景気回復次第では、新規に乗り入れる航空会社は増えることも予想される。新規参入や発着枠の増加は、日本人CAの採用増につながる。 

2009.05記

格安航空会社(LCC)の台頭

東南アジアで「空の旅」が大衆化してきている。所得水準の向上と格安航空会社の台頭が相まって観光やビジネスで航空便を利用する客層が拡大している。ドル箱路線となっているシンガポールーマレーシア便は、従来の5分の1という低価格(片道3000円)も登場し、世界的な景気低迷で航空需要全体が落ち込む中、1〜5月の利用者数が前年同期比で20%増加した。因みに、シンガポール航空の同区間での運賃は15000円となっている。(日経新聞)

<格安航空会社>

  エアーアジア  ・・・ マレーシアを拠点とするアジア内最大の格安航空会社

  ファイアーフライ ・・・ マレーシア航空系

  ノックエアー   ・・・ タイ国際航空系

  タイガー航空 ・・・ シンガポール航空系

  セブパシフィック ・・・ フィリピン 独立系

  キングフィッシャー・・・ インド   独立系

  ジェットスター  ・・・ カンタス航空系

今後、これらの航空会社が、いままでその国を代表していたナショナルフラッグ キャリアーをしのぐ勢いとなっている。その中には、日本乗り入れを計画しているところもある。今後、これらの航空会社での日本人CA採用が期待できる。ただし、これらの会社は、すべてに経費を抑える経営手法をとっているため、給与を含めたCAの勤務条件は、かなり厳しいものになると推測できる。

2009.08追記

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2007〜2008年 

 

日本には、現在、21〜22社の航空会社がある。一方、日本に乗り入れている航空会社は50社以上になる。2007年には、国内航空会社14社、外資系航空会社15社がCA採用(日本人)を行った。募集回数は、国内22回、外資系22回で、合計44回の採用試験が実施された。2007年も、前年と同様の数のCAが内定している。2008年上期も、CA採用数は2007年並となっている。


JAL採用数増加


国内大手航空会社では、JALグループの採用数が増えているのが特徴となっている。JALでは、ここ数年120〜200名の採用だったが、2008年の採用数が350名を上回った。2005年の採用数の3倍となっている。採用数が増えた結果、既卒者への門戸も開かれている。JAZ、JEXも採用人数も増加傾向にある。JALグループが経営的に攻勢に転じている点もあるが、2007年末に行なわれた54才以上の管理職CAの大量リストラや希望退職者の増加による欠員への補充が必要となった。したがって、2008年は、例年に比べ、JALに入りやすい年になった。2008年4月、JAAはJALに統合され、JAAの名前は消滅した。JAAのCAたちは、JAL CAとして台湾路線を担当している。今後は、JALでの採用となる。ANAでは、2006年に大量採用(約850人)があったことや、その後の経済情勢の変化などで、2007年、2008年の募集では、採用数が300名程度になっている。


採用理由の変化


従来、CAの採用数増加は、路線・便数の拡大や企業規模の拡大によるところが大きかった。現在、規模拡大での採用を行なっているのは、中近東系のエミレーツ航空やカタール航空などである。日本を含めて、他の地域の航空会社では、「補充のための募集」がほとんどとなっている。CA退職者の数も増えてきている。


景気後退の影響


2007年までの、長期にわたる景気の拡大の反動で、サブプライム問題に端を発した金融の混乱や石油の高騰で、世界景気が冷え込み始めている。特に、石油の高騰は航空会社の経営を直撃している。その影響が、CAの世界にも及び、勤務条件は、従来に増して、厳しくなってきている。目的地での滞在日数が減ったり、日本での休日数が減ったり、乗務時間・勤務時間が増大したり、一人あたりの業務量が増えている。生半可な気持ちでCAになったのでは勤まらなくなってきている。そのためか、航空業界をあきらめ他業界に行く人も増えている。その点では、CA受験の実質競争率は、以前にくらべ落ちているので、CAになりやすくなっていると言える。

 

CAの流動化


従来、外資航空会社で乗務している人たちが、契約期間の問題もあり、他の外資航空会社へ移籍することはよくあることだった。また、国内大手や中堅航空会社から外資航空会社へ移籍することもあった。一方、JALやANAは、他社CAを採用することは少なかった。ところが、ANA2006年の大量採用では、国内中堅航空会社や外資航空会社から多くの現役たちがANA社へ移籍した。JALでは、ながらく新卒採用のみであったこともあり、他社現役CAを採用することはほとんどなかった。ところが、2007年、2008年既卒採用では、ANAをはじめ他社CAも採用している。乗務経験者のみのクラスを作り、すでに知っている内容の授業はカットするなど、乗務経験者用の訓練を行なっている。「国内⇒外資」への移籍が主流だったのだが、「外資⇒国内」や「国内⇔国内」の流れも起きている。


LCCの設立増加


LCCというのは、Low Cost Carrierの頭文字をとったもので、格安航空会社のことを云う。着陸料の安い空港を利用したり、機内サービスをカットしたり、有料化したりして、徹底的にコストを抑え、旅客に低価格での航空機旅行を提供している。大手では、アイルランドのライアン航空や米国のサウスウェスト航空が有名である。アジア地区では、マレーシアのエアアジア、インドのキングフィッシャー航空、タイのワン・ツー・ゴー航空など、独立系の航空会社や、シンガポール航空系のタイガー・エアウェイズ、タイ国際航空系のノックエア、カンタス航空系のジェット・スター航空などがある。これらの航空会社による日本の地方空港へ乗り入れが始まっている。


日本人CA採用航空会社(新規)


日本人CAを新規に採用した航空会社では、マカオ・中国本土を結ぶマカオ航空や香港・中国本土を結ぶ香港航空が日本線乗り入れのために日本人CAを採用した。中近東のUAEではエミレーツ航空が有名だが、少数であるが、エティハド航空も日本人CAを採用し始めている。カンタス航空系のジェット・スターも日本人CAを募集した。今後、日本乗り入れを検討しているLCCでの日本人CA採用が期待できる。

 

アジア・オセアニア系航空会社


特記事項は、タイ航空(TG)が5年ぶりに日本人CA募集(採用人数22名)を行なったことであろうか。フィリピン航空(PR)も、機内通訳として、久しぶりに日本人を採用した。シンガポール航空(SQ)は、A380機材(CA数24人前後)の日本便投入(2008.05)で、日本人CAの必要数が増えている。2007年〜2008年にかけて3回の募集があった。エバー航空(BR)や赤字に転落したアシアナ航空(OZ)の募集では、退職者の補充的色彩が強くなっている。パキスタン航空は、国内の政情不安から、日本人CAを全員解雇している。カンタス航空やニュージーランド航空は、同国永住権を持っている日本人のみの採用となっている。カンタス航空系のジェットスター航空が日本人CAを採用している。


中近東系航空会社


日本人CAを採用しているのは、エミレーツ航空(EK)、カタール航空(QR)、エティハド航空(EY)となっている。そして、石油収入で得た潤沢な資金を、航空会社経営にも投入している。航空会社自体も路線や便数を拡大している。CAも世界150ヶ国以上から集めている。世界中で採用試験を行なっている。CAに対しては、寮施設を完備させ、所得税免除などで優遇している。ただし、エティハド航空は、まだ日本に乗り入れていないため、わずかの日本人CA採用にとどめている。トルコ航空も日本人CAを搭乗させているが、同社の場合は、TEI社に所属している乗務経験者が乗務している。


米国系航空会社


米国系航空会社は、2007年から2008年にかけて、統合・合併など再編の真っ只中にある。他国航空会社同様、旅客の減少や燃料費の高騰で厳しい経営状態に陥っている。ユナイテッド航空(NW)とUSエアウェイズ(US)の統合とコンチネンタル航空(CO)への買収提案、デルタ航空(DL)とノースウェスト航空の合併、アメリカン航空と英国航空(BA)の協力関係強化などで生き残りを図っている。デルタ航空2000人削減、USエアウェイズ1700人削減、アメリカン航空輸送能力11、12%削減などが発表されている。2007年から2008年にかけては、唯一、ノースウェスト航空のみが、中部国際空港基地要員として、日本人CA採用を行なった。


ヨーロッパ系航空会社

ヨーロッパ系航空会社で、2007年〜2008年にかけて、日本で採用試験を行なったのは、スイス国際航空(LX)、KLMオランダ航空(KL)、ヴァージンアトランティック航空(VS)、フィンランド航空(AY)だった。ルフトハンザ航空(LH)は、欧州在住の日本人を採用しているもよう。エールフランス(AF)は、社内推薦や欧州在住日本人で補充採用している。ロシア系のアエロフロート(SU)ならびにトランスアエロ航空(UN)は、TEI社からの派遣で、機内通訳として乗務している。  2008.07記

       

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