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▼サニーさん:
仮に、私も外資系航空会社の採用担当者でしたら、大学3年生は、採用除外者として書類選考の段階で外してしまうと思います。
一般企業も含めて、日本の場合は、女性社員は若い方がよい、と考えている企業は少なくありません。一方、外資系企業は、男女を問わず、戦力として、すぐに使えるかどうかに重点を置いて採用を行っています。外資系航空会社も同じです。したがって、外資系の場合、特に欧米系は、他社で乗務経験がある人をけっこう採用しています。大学3年生では、人生経験も少なく、社会経験もないので、即戦力になり得ないと見ています。
スチュワーデスを採用し、一人前にさせるためには、お金がかかるのです。地上訓練、機上訓練(OJT)だけでも、日系大手航空会社でも、3〜4ヶ月かかります。その間の訓練費用、訓練生への給料などかなりの額になります。訓練が終わり、一応、一人前として乗務することになりますが、右も左も分からないことばかりです。始めの半年間は、先輩の指示どおりに動いているだけなのです。したがって、戦力にはなっていません。そして、自分で判断して行動できるようになるには、3年はかかるのです。
外資系企業は、経営に関して、合理的な考えを持っています。訓練費用は少なく、そして、すぐに戦力になる人を欲しがります。また、日本人スチュワーデスの場合は、本国人スチュワーデスたちの中で、少数派として乗務をします。本国人乗務員に対しても、旅客に対しても、自立した行動ができる人でないとやっていけません。そのため、ある程度の社会経験、実務経験が必要だ、と考えてフシがあります。
あなたが外資系に応募しても、書類選考に通らないのは、英語力でも、英語履歴書の書き方でもありません。大学3年生だからです。時には、採用される方もいますが、例外中の例外だと思ってください。
これから4年生ですね。4年生になっての就職活動であれば、少なくとも、大学での勉強をまっとうしたと見なされますから、書類選考が通るチャンスは、ぐっと増えてくるはずです。これからがあなたにとって就活本番なのです。
履歴書についてお話しますと、一般的に、外資企業は、応募者のキャリアー(今までの実績)に対して関心度が高いといえます。今までおこなってきた仕事の実績から、将来、この応募者は、うちの会社で、どの程度の仕事を期待できるかを判定します。大学生の応募者に対しても同じです。大学生として、学校内外で、どのような実績を残してきたのか見ます。書類選考で、カバーレターや、学業成績が書いてある職務履歴書などを通して判断し、面接で、カバーレターに書いてあるとおりの人なのか確認します。(カバーレターが不要な会社もある)
応募書類には、カバーレターと職務履歴書があります。カバーレターは、このような人なら面接に呼んでみようかと、採用担当者に思ってもらえる内容を書きます。スチュワーデスとして採用していただけたら、どのような貢献ができるか、そのために、学生時代、どのような準備をしてきたか、自分のアピールポイントを書きます。具体的に書くとよいでしょう。
航空会社側は、あなたが、どのような接客サービスをしてくれるのか、本国人乗務員や他の日本人乗務員とチームを組ませたら、Coordinationが取れるのだろうか、スチュワーデスとして求められる能力は兼ね備えているのだろうかなど、知りたがっている筈です。
英語力についてですが、TOEICの点数はあくまで目安です。実際に、英語でコミュニケーションが取れればよいのです。実践英語ができるようにしておいてください。しかしながら、外資系を受験する方々は、ある程度、英語力に自信がある方が多いと思います。英語ができることをアピールポイントに上げても、あまり意味がないことを知っておいてください。外資ですから、英語ができて当然ですので、英語だけではダメです。それ以外で勝負できるものを持っていないと、他の応募者との競争には勝てません。
あなたが、アメリカでオペアをした経験を書いていますが、この短期間の体験が、接客サービスにどのように活かせるか、具体的に書くことができればアピールポイントになり得ます。このことで、あなたは、自分の行動力も訴えていますが、行動力とは、実行に移す力、やり続ける力、成し遂げる力を言います。短期間では、アピールポイントとしては、ちょっと弱いような感じがします。
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