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▼陽子さん:
過去の採用では、身長制限がありましたが、最近の採用では、大半の航空会社は、応募条件に身長に関する記述をしていません。なぜ記述しなくなったのか、正確には分かりません。推測では、身長制限の記述は、差別の問題につながる恐れがあるからではないかと想像しています。
しかしながら、実際の機内では、ある程度の身長がないと仕事にならないところがあります。たとえば、ギャレー内では、搭載品の収納スペースを確保するために、高い位置にもコンパートメントと呼ばれる収納スペースがあります。サービス中にも、その中から必要なものを取り出すことがあります。客席では、ストレージビン(Storage Bin)と呼ばれるお客様の手荷物収納棚が、客席の上の高いところにあります。ここの開け閉めを、手を伸ばしただけでできる必要があります。
過去の採用では、応募条件に身長158cm以上となっていました。B-747ジャンボジェット機など大型機材を所有する航空会社では、この身長が、ひとつの目安になっている可能性があります。
実務上の問題のほかに、旅客心理の観点があります。スチュワーデスは保安要員としての役割も果たしています。保安要員の点から言いますと、旅客は、ある程度背のある人に信頼感を感じます。この点から、航空会社も、一定以上背丈がある人を採用する傾向にあると言えます。
B737などを所有する小型機主流の航空会社では、身長については、柔軟に対応しているかもしれません。
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