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▼kityさん:
日本の大手航空会社の産業医の多くは、慈恵医大から派遣されて来ています。ここは航空医学について研究が盛んな医大だと言えます。慈恵医大出身の耳鼻科医は、航空医学についてよく知っている方が多いです。整形外科医の先生方も、CAたちの腰痛問題についてよく知っています。近くの病院に慈恵医大出身の耳鼻科医や整形外科医がいましたら、相談してみるとよいです。直接、慈恵医大で診断してもらう方法もあります。
写真館などで撮影するとき、写真屋さんに、頭をまっすぐにしてくださいとか、少し右に曲げてくださいと言われる人がいます。そのような人は、たいてい背骨が曲がっているため、頭が左右に傾き加減になっています。塾長自身もそうでした。許容範囲以内でしたので、健康診断にもパスしましたが、長時間乗務のあとは、けっこう腰にきていました。一晩寝れば、回復しましたので最後まで乗務を続けることができました。腰の疲労回復がうまくいかない人は、ギックリ腰になったり、ヘルニアになって、最悪の場合は、入院・手術を受けた人も何人も見てきました。
鼻中隔湾曲も程度によりますが、この症状がある人は、基本的に、気圧の変化の中で仕事をするは避けたほうがよいでしょう。もしくは、受験前に手術して鼻の中の骨を少し削っておくと、気圧の変化に耐えることができます。鼻中隔が曲がっていると、口の中と内耳を結んでいる耳管を圧迫してしまい、内耳にうまく空気が送れなくなるからです。うまく空気を送れないと、離着陸時に外耳側の気圧と、内耳側の気圧に差異が出て、鼓膜を圧迫してしまいます。それがあまりひどいと航空性中耳炎となります。耳管自体が細い耳管狭窄の場合も、航空性中耳炎になりやすいと言えます。
背骨が曲がっている場合は、整形外科に相談したり、整骨院やカイロプラクティックなどで、早めに治療を受けておけば、症状が軽くなることがあります。
外資航空会社は、中には厳しい航空会社があるかもしれませんが、一般的に、健康診断は、国内大手航空会社に比べ、きびしくありません。体調を崩し、乗務ができなくなれば、契約を解除できるからです。CAたちも、そのことを知っていますので、その場合は、乗務をあきらめるケースが多いようです。
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