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▼小鉢さん:
今、日本で客室乗務員の仕事をしている人は何人くらいいると思いますか。JALには約7000名、ANAには約5000名、JAS(JALグループ)には約1500名、それに、JAZ, JAA, JEX, AJX, ANK,HQなど大手グループ航空会社を合わせると、15000人前後います。さらに、スカイ、エアードゥ、スカイネットなど独立系の航空会社の方、外資系で働く方、すべて合わせてると、17000人位いるのではないでしょうか。それが日本人客室乗務員の必要数なのです。(推定の数字です)
航空会社も、景気に左右されるところがあります。景気がよければ旅行者数も増えますので、路線や便数を増やします。それに伴って、客室乗務員の数も増やします。ところが、バブル以降、日本の景気は悪くなるばかりで、いっこうに景気が回復しません。
日本の総人口が1億2千万人強ですね。そのうち、1700万人前後の人が海外に旅行しています。海外旅行者数が1000万人を越えたのは、1989年ごろだったと思います。そして、1997年には1680万人まで行きました。それ以降、海外旅行者数が伸び悩んでいるのです。ニューヨークテロがあった年には、1700万人を越えるのではないかと期待されていたのですが、テロの影響で1620万人まで落ち込んでしまいました。同じ年に日本に入国した外国人旅行者は477万人でした。国土交通省が外国人旅行者数を増やそうと、国際観光振興に力を入れているところです。
(追加資料) 2003年日本人出国者数1685万人、外国人入国者数550万人 JTB予想
しかしながら、景気がよくなり、テロの不安もなくならないと、海外旅行者数はなかなか増えないようです。一方、国内線の乗客数は9400万人(旅行者は往復するので旅行者数はこの半分)でした。国内線の方は、わずかながら増加しています。
これが、日本の航空会社が置かれている経営環境なのです。航空会社側は、この経営環境でも生き残れるよう効率よい経営とスリム化を図っているところです。積極拡大経営へ移るには、もう少し時間がかかりそうです。
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