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▼GH希望者さん:
あなたは、将来、GHになりたいと考えていて、そのための進学相談なのか、質問の主旨がよく分からないところがありますが・・・。
航空会社での旅客担当部門の仕事は、A地点からB地点まで、旅客が、快適に、安全に移動できる手助けをするのが主です。そして、飛行機が出発する迄と到着した後、旅客対応するのがGHであり、機内ではCAが担当していることは、あなたも知っている思います。
それぞれ与えられた任務があります。GHの任務は、旅客が機内で快適に過ごせるよう、座席のアレンジをしたり、手荷物を預かったり、到着国入国に必要なVisaなど必要書類を確認したりします。到着地では、不慣れな海外空港で、旅客のお手伝いをしたりもします。
国際線チェックインカウンターの仕事を例にあげ説明してみましょう。
お客様がチェックインカウンターに来ると、航空券を見て、搭乗予約の有無やファースト、エグゼクティブ、エコノミークラスクラスなのか確認します。予約時に座席指定をしている場合もあります。また、パスポートや到着国に必要なVisaなどを確認します。旅客がそれらの必要な書類を所持していないと、到着してから相手国に入国できません。入国できない場合は、その旅客を運んだ航空会社が責任を持って送り返さなければなりません。国によっては書類不備の旅客を運んできた航空会社に罰金を課すこともあります。それらを確認した後、旅客に搭乗券を渡します。そして、預託手荷物を預かります。搭乗クラスによって、無料で預かることができる重量が違います。また、安全上の問題から、預かることができるものとできないものがあります。一人で何十人ものお客様のチェックインをテキパキをこなしていかなければなりません。
身体が不自由な方も搭乗することがあります。障害の具合によって着席座席に制限がある場合があります。2階席や非常口付近の座席を提供できないことがあります。座席には、身体が不自由な方が、座席への出入りがたやすくできるように、通路側のひじ掛けがあがるようになっている席があります。赤ちゃん連れには、機内スクリーンの前の座席を提供します。スクリーンの下側には、飛行中、赤ちゃんを寝かせておける簡易ベッドを設置できるようになっているからです。食事制限のある旅客がチェックインしてきた場合は、搭載係員に対し、特別食の搭載を依頼し、CAに情報を流します。特別食は20種類以上あります。宗教上、病気による食事制限などいろいろの理由で、特別食のリクエスをする旅客がいます。チェックインカウンターで、この座席が欲しいとリクエストする旅客もいます。その座席が空いていれば提供しますが、すでに他の旅客に提供してしまっている場合もあります。状況によっては、座席アサインを調整しなければなりません。ほとんどのお客様に搭乗券を渡してしまった後に、5人連れの家族がチェックインしてくることもあります。すでに残っているのはバラバラの座席ということもあります。一緒に座りたいとリクエストされるかもしれません。外国人旅客の場合は、これらのことをすべて英語で受け答えしなければなりません。
ジャンボジェット機には、450人前後の旅客が搭乗します。皆さんが快適な空の旅をできるよう、搭乗するまでに、いろいろ準備しているのがGHなのです。これらの仕事をこなすためには、必要な情報や知識をいつも吸収しておくことが大切です。そして、正しい情報や知識に裏付けられた判断をしなければなりません。
それぞれの役割は違いますが、CAに要求される能力も、GHに要求される能力も、ほとんど変わりがないと言えます。空港には、ベテランGHもいます。新人GHもいます。新人の人は、新人にできる仕事を与えられます。あなたには、なにか簡単そうな仕事をしているように映っているのかもしれませんが、毎日勉強していないと、よいGHの仕事はできません。
GHになるには、専門学校や短大が有利がどうか分かりません。GHの仕事は、航空会社の小会社で、空港業務専門会社が請け負っていることが多いようです。地方などでは、専門、短大出身者を中心に採用している会社があるのかもしれません。CAの場合も、航空会社によって、4大、短大、専門出身の構成比率が違うのと同じです。
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