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▼manamiさん:
先日、慶応大の方から当塾会員登録をいただきました。彼女の英語力はTOEICでいうと860点でした。交換留学でもしていたのか聞いてみたところ、海外に行ったことはなく、自分で勉強したと言っていました。大学では、できるだけネイティブの先生の授業をとるようにしたり、大学と提携している語学学校に通ったり、ネイティブの人から週1回プライベートレッスンをしてもらったりしたそうです。
塾長が学生の頃は、英語を習うためのお金などありませんでした。英文科での授業は読み書きが中心でしたので、ESSに所属し英語でコミュニケーションを取る勉強をしました。そして、旅行社のアルバイトで、外国人旅行客の添乗の仕事をしていました。空港についたお客様をハイヤーに乗せ、ホテルまで送り届けたり、観光旅行に添乗していったりしていました。空港で該当客を見つけて、手荷物の面倒をみてハイヤーに乗せ、自分は助手席に座ります。ホテルに着くまでが英会話の時間でした。自分は学生で、英語の勉強のためにこの仕事をしていると話すと、後ろ座席に座っているお客様はいくらでも話してくれました。日本のことを話したり、外国のことを聞いたり、話題には事欠きませんでした。というわけで、お金をもらいながら、毎日ネイティブの英語を聞いて過ごしていました。
留学も、一つの方法ですが、やる気になれば、どこでも習得できるのが語学です。そして、大切なことは、ベラベラしゃべれることではなく、自分の意思を相手に伝える英語力を持つことです。あなたのように英語が得意であれば、ちょっと習いにいけば、英会話はすぐにできるようになります。そして、たとえば、英語系の外資航空会社で働くようになれば、毎日英語づけになりますので、ペラペラになります。
反対に、英語基礎力がない人が英会話を習っても伸びません。現役時代、そういうCAをときどき見ました。英会話の基礎になっているのが英作文だからです。基礎力がない人は英作文ができません。したがって、そのような人は、外国人CAの指導もできません。旅客とのトラブルがあっても、英語で解決できません。
もし、留学するのであれば、あなたの場合は、語学を目的にしないほうがよいです。興味ある学問を専攻して、それを英語で勉強するのです。そうすれば、いつのまにか英語もペラペラになっていますし、教養も身についています。
英語ができる=仕事ができる」ではありません。社会で活躍するためには、語学以外の知識や教養を身につけておくことも大切です。英語だけ人間にならないようにしてください。筆者は、現役時代、英語はできるけど、組織で使いものにならない先輩・同僚を多く見てきました。英語がペラペラな帰国子女はたしかにカッコよいです。ですが仕事ができるとはかぎりません。
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