▼佑美さん:
塾長が、中学生の頃は、まだ日本が貧しい時代でした。若者たちは、誰もが、アメリカを見てみたい、世界を見てみたいと思っていました。実家が飲食業でしたのでサービス業にも興味がありました。でも、外国に行くことなど考えられない時代でした。あるとき、中学生向きの雑誌に、「将来の職業特集」が掲載されていました。そこに、男性客室乗務員が紹介されていました。この仕事なら、世界中に行けるし、サービスにも携われると思いました。
そこで、外国に行くのなら、英語を勉強しなくてはならないと考えました。そして、英語で話せるようになるために、大学で英語を学ぼうと思いました。そこで、高校では、大学に進学できるようもうれつに勉強しました。英語だけは、いつも学年10位以内にいるようにしました。大学に入ってからは、英語の勉強と同時に、サービス学やアメリカのサービス産業の勉強もしていました。その時点では、CAになれるかどうか分かりません。CAになれなかったら、マクドナルドのようなファーストフードやレストラン経営をしようかと考えていました。マクドナルドが日本に上陸したころでした。
大学では、それ以外にも、英語クラブに所属して英語劇を作っていました。ここでは英語の勉強もしましたが、他の部員と汗水たらしながら、舞台装置を作ったり、照明の勉強などもしていました。アルバイトでは、個人で来日する外国人が、日本滞在中に観光に出かけるときに添乗する仕事をしていました。このアルバイトでは、生の英語を、ただで勉強させてもらいました。
そして、ラッキーなことに、CAになることができました。CAになったら、学生時代に勉強してきたことがとても役に立ちました。サービスにも携われました、世界も見ることができました。おもしろくてCAを辞められなくなりました。
スチュワーデスになることを目標にしてはいけません。あなたは人生で何をしたいから、もしくは、何のためにスチュワーデスになるかをしっかり考えてください。スチュワーデスになるのは何かをするための手段です。目的にありません。
現役スチュワーデスの多くは、CAだけをめざしてきてはいません。将来、あれこれやってみたいことがあり、そのために、いろいろ勉強してきています。そして、就職活動の一つとして、CAを受験してみたら受かってしまったという人が、塾長がいた航空会社では多かったです。
今は、CAになるために勉強するというより、社会に出て活躍できる人になるために、学校の勉強をしっかりしておくことが大切です。CA受験するかどうかは、大学あたりになったら、あなた自身をみつめて決めたらよいです。学力的にも、身長的にも、容姿的にも、CAに向いた人になっていたら、ぜひCA受験をしてください。
地毛が、染めているように見られるのでしたら、やはり就職試験のときは、少し染めたほうがよいでしょう。しかし、そういうことは今から心配しても始まりません。あなたが就職試験を受ける8〜10年後には、地毛の色も変わっているかもしれません。